在原業平朝臣 ありはらのなりひらあそん 825〜880 千人万首 17 ちはやぶる神代もきかず龍田川からくれ... 在原業平朝臣 ありはらのなりひらあそん 825〜880 千人万首 17 ちはやぶる神代もきかず龍田川からくれなゐに水くくるとは ちはやふる かみよもきかす たつたかは からくれなゐに みつくくるとは 【私解】神々の霊威で不可思議なことがいくらも起こった大昔にも、こんなことがあったとは聞いていない。龍田川の水を美しい紅色に括(くく)り染めするとは。 【語釈】◇ちはやぶる 「神」にかかる枕詞。「勢いはげしい」ほどの意が響く。万葉集では「千磐破」の字が宛てられている例があり、千の岩も破る意で解されていたか。後世、「千早振」などの宛字が多く見られるようになる。◇神世 神々が地上世界を跋扈(ばっこ)し、摩訶不思議な現象が日常的に発生していたと考えられていた時代。「神世もきかず」は「神代の昔語りにも聞いた覚えがない」ということだが、一種比喩的な言い方であり、この魅惑的な情景に対する驚嘆を強調しているの
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