1930(昭和5)年に開業した奈良市半田横町の銭湯「勇湯」=いさみゆ、磯崎正幸さん(60)経営=が来月1... 1930(昭和5)年に開業した奈良市半田横町の銭湯「勇湯」=いさみゆ、磯崎正幸さん(60)経営=が来月1日、惜しまれながら85年の歴史に幕を閉じる。辺り一帯は生活感のある歴史的町並みが広がり、奈良きたまちの名で知られる。古い公衆浴場はこの町の景観の引き立て役だった。 すぐ近くには明治建築の建物が残る奈良女子大学がある。勇湯は同大学が旧制女子師範だった頃から、学生にも親しまれてきた。近年は利用客が減り、建物や設備が老朽化し、修繕費がかさむことなどからやむなく閉店を決めたという。 同銭湯の目と鼻の先に町家の古書喫茶「ちちろ」がある。1936(昭和11)年、俳人・種田山頭火がこの町家を訪れたという情報は2000(平成12)年、店主で俳優の宇多滋樹さんが湯船で銭湯仲間から仕入れた話がもとになった。その後の宇多さんらの調査で、山頭火の足跡がくっきりと浮かび上がった。 勇湯は当時と変わらぬ外観を保ち、
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