東京都が都営住宅等事業会計について、本来は納付すべき義務がある消費税を21年間にわたって支払っていなかったことが分かった。支払いを担当する都営住宅経営部が24日、産経新聞の取材に対し事実関係を認めた。未納発覚を受け、都側は2019~2022年度の4年間分計1億3642万円をさかのぼって支払ったが、調査できた02~18年度までの17年間分については「時効になったため、納付義務が消失した」と説明した。この17年間分の未納額の総額については「算出できず、不明」だと回答。実態がつかめていない現状が浮かんだ。 「消費税への理解が足りなかった」同部などによると、この都営住宅等事業会計は、一般会計で必要な予算が計上されていたころとは違い、特別会計に移行した02年度以降は消費税を納付すべき義務が生じていた。だが、「組織として消費税制度に対する理解が足りなかった」(担当者)と、支払わなくてよいとの認識でいた