GT3
じーてぃーすりー
ソニー・コンピュ-タエンタテイメントから発売されたプレイステーション2用ソフト『グランツーリスモ3A-SPEC』の略称。実在するコースや車両も登場するシミュレーターゲーム。
スポーツカーやスーパーカー、レーシングカーだけでなく軽自動車などの大衆車も登場するグランツーリスモシリーズの特徴も受け継いでいる。
PS2で最も売れたソフトとされている。
概要
自動車レースにおける車両規定規格の一種で2005年に設立された。FIA(国際自動車連盟)による正式な呼称は『グループGT3』だが、日本のメジャーレースであるSUPERGTでは、日本独自の規格であるGTA-GT300(旧JAF-GT)と区別するため”FIA-GT"と呼ばれている。
市販のスポーツカーを改造した車両がホモロゲーションの対象となっており、メーカーによってサポート体制が若干異なるものの、基本的には通常の市販自動車と同じく、個人での購入が可能。
購入した場合は改造せず(というより発売時からの改造がほぼ禁止されているのが一般的)にそのままレースに出る事が可能。加えて価格高騰が抑制されている為、アマチュア・プライベーターの参加が容易になっている。
当初はアマチュア・プライベーター向けのカテゴリーとして設立されたが、上位カテゴリーであったグループGT1・GT2・LM-GTEが相次いで消滅してしまっため、事実上のFIAのGTカテゴリーの最高峰に君臨している。
同じコンセプトでより安価なグループGT4も存在している。
アマチュア・プライベーター向けとして設定されていた車両の価格上限の設定や、セッティング可能範囲の制限が、結果としてコスト高騰やエントラントの減少という問題に直面していた世界中の多くのレースカテゴリーに導入される要因となった。
一方でGT1・GT2に代わるGTカテゴリの戦場としてプロドライバーやワークスチームの参戦が当たり前になってきており、GT4への転身を強いられるアマチュア・プライベーターも増えている(後述)。
日本ではSUPERGTのGT300クラスと、スーパー耐久のST-Xクラスへの出場が認められている。
問題点
- 価格高騰
開発競争の激化により、各メーカーが競って開発費を増やしているため、かつてのGT1、GT2のようにプライベーターチームの体力に限界が来るのではないかと危惧されている。
事実、誕生当時はせいぜい2,000万円程度であったのに、今では8,000万円を超すGT3が当たり前のように存在している。よりラップタイムが速いLMP2(ル・マン24時間のプライベーター向けプロトタイプカー)がエンジンその他込みで7,000万円程度で購入できることを考えると、相当高いことが分かる。
また今の自動車メーカーは、市販車を設計する段階でGT3をかなり意識した作りを強いられている。かつてレクサスのRC Fは、開発時に想定していたより発売時のGT3のレベルが遥かに上回っていたため、ホモロゲーション取得を3年も遅らせるという苦境を味わった。
- 販促目的のマニュファクチャラー
世界的な盛り上がりを見せているこのカテゴリーに、ベース車の市販前にプロモーション目的で参戦する一方でプライベーターにはほとんど販売しない(あるいはプライベーターへのサポートをせず販売する気がない)、実質プロトタイプともいえるような『なんちゃってGT3』ともいえる車両が登場し始めた。これに関しては最低生産台数をFIAが設定し、無秩序な車両登録を抑制する措置をとっている。
- 掛け持ち参戦
世界的に出場可能レースが豊富なGT3車両だが、かけ持ち参戦という問題が生じている。
その名の通り同じ車両で、異なるレースに参加することであり、エントラントや購入者側、ドライバーにとっては1レースあたりのコスト削減につながるほか、1レース単位のレンタルビジネスなどメリットが大きい反面、主催者側から見るとレース出場による事実上のデータ収集につながる為、競技の公平性を保つ目的でかけ持ち参戦を禁止するシリーズも存在する。
ただし近年はGT3レースの一般化に伴い、これを問題視する声はほとんど聞かれなくなっている。
- 規定・車種のバラエティの画一化
多様なマニュファクチャラーとプライベーターを集めることのできるGT3はたちまち世界中に広がり、世界中の主要な耐久レースのほとんどが、GT3で総合優勝を争うクラスを導入している。またスプリントレースでもDTMがGT3を緊急措置とはいえ導入している。
下位クラスまで含めればIMSAやSUPER GTも含まれるため、相当なレース数になる。
しかしこの結果、どのレースを見ても同じようなマシンが走っているという状況になっており、一部のファンからは不満の声も聞かれる。
またこれだけ広まっているにもかかわらず、千万円級のスーパーカーを市販車のラインナップに持たないメーカーは参入不可能な点も、少なからぬデメリットである。日本メーカーではトヨタ、ホンダ、日産以外は参入できていない。
2025年現在の国産メーカーはトヨタ(レクサス)のみとなっている。
- BoP(性能調整)を巡る諍い
GT3、いや現代においてスポーツカーレースというカテゴリを成立させる最大の仕組みとして、BoP(Balance Of Power、性能調整)がある。車重、エンジン出力、エアロダイナミクスなど複数項目に渡ってSROやレース運営が調整を行い、性能を均衡させるようにする。
GT3がエンジン規格や車両サイズなどのバラエティに富んだ車種たちを、比較的低コストで大舞台で走らせることができる理由として、このBoPの存在を抜きには語れない。
しかし一定のアルゴリズムに従い、人為的な調整ではないとされるBoPであったとしても、「ウチが厳しすぎる」「向こうは甘すぎる」「インチキだ」などのクレームが、参加チームやファンからしばし浴びせられてしまう。中には本当にBoPが甘かった、というパターンもあるが、現実には贔屓チームのエンジニアリング能力やドライバーの力量の不足などといった甘さから目を背けるために、腹いせに浴びせられることの方が多い。
これまで及びこれからのホモロゲーション取得車両
| メーカー | 車名(取得番号) |
|---|---|
| マセラティ(ステランティス) | グランスポーツトロフェオ(1)、グラントゥーリズモMC(34) |
| ダッジ(ステランティス) | バイパー コンペティションクーペ(2、20)※1、バイパー SRT GT3-R(36) |
| アストンマーチン | DBRS9(3)、V12ヴァンテージ(32)ヴァンテージAMR(51) |
| ランボルギーニ | ガヤルド(4、24)※1、ウラカン(40、54)※1 |
| シボレー(GM) | C6コルベット(5、26)※1、キャラウェイ コルベット C7 GT3-R(45)、C8コルベット Z06 GT3.R(??)、カマロ(33) |
| アスカリ | KZ1(6) |
| ポルシェ | 997世代911GT3R(7、15、25)※1、991世代911GT3R(41、50)※1、992世代911GT3R(55) |
| ヴェンチュリー | ヘリテージ(8) |
| フェラーリ | F430(9、19)※1、458(29)、488(44)、296(56) |
| フォード | マスタング(10、27)※1、2024年式マスタング(??)、GT(11、16)※1 |
| ジャガー | XKR(12、21)※1 |
| モーガン | エアロ8(13)、エアロスーパースポーツ(22) |
| ロータス | エキシージ(14) |
| アウディ | 初代R8LMS(17)、2代目R8LMS(38) |
| BMWアルピナ※2 | B6(18) |
| BMW | Z4(23)、M6(43)、M4(53) |
| メルセデスAMG | SLS AMG(28)、AMG-GT(42) |
| 日産 | GT-R NISMO(30、48)※1 |
| マクラーレン | MP4-12C(31)、650S(37)、720S(52) |
| ベントレー | 初代コンチネンタルGT3(35)、2代目コンチネンタルGT3(49) |
| レクサス | RC F(46) |
| キャデラック(GM) | ATS-V.R(39) |
| アキュラ(ホンダ) | NSX(47) |
※1:ベース車両は共通だが、何らかの要因(ホモロゲーション有効期間の更新など)で
ホモロゲーションを別途取得している。ベース車両がフルモデルチェンジした場合は別の車両とする
※2:BMWの車両をベースに独自の自動車を製造している自動車メーカー。
他にもGT3規定に準拠はさせたがホモロゲーション取得されていない車両(例:モスラー MT900R GT3、ルノー・スポール R.S.01 GT3)も存在する。
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