MX4D
えむえっくすふぉーでぃー
日本では、東宝系列のシネコンであるTOHOシネマズが2015年のTOHOシネマズららぽーと富士見(埼玉県富士見市)の開業時に導入したのを皮切りに同社の17の映画館で導入した。また、他社では山形県山形市にある地場のシネコンのMOVIE ON やまがた、徳島県徳島市にあるイオンシネマ徳島、T・ジョイ(東映系)がTOHOシネマズとの共同企業体で運営している広島バルト11(広島県安芸郡府中町)に導入されている。なお、イオンシネマは他の複数の館で4DXを並行導入しており、MX4Dの導入は徳島1館にとどまる。
4DXに比べると導入は伸び悩んでおり、導入した映画館はイオンシネマ徳島を除いて全て本州に所在する(4DX導入館は北海道、本州、四国、九州、沖縄本島の日本の主要五島全てに存在する)。また、主要なシネコンチェーン8社のうち、4DXを複数の館に導入しているのはイオンシネマなど5社だが、MX4Dを複数の館に導入したのはTOHOシネマズのみである。
映画制作側でも、例えば国内のアニメ映画では4DX版が製作されてもMX4D版が製作されない事例が複数存在する(これとかこれとか。もっとも前者はその続編がMX4Dでも提供されているが)。
そして2020年代に入り、日本で影響力を持ち、主要なシネコンチェーンではほぼ唯一MX4Dの導入を推進してきたTOHOシネマズにおいても、MX4Dを廃止して通常のスクリーンに転換する館が続出している(国内初導入のららぽーと富士見も2024年にMX4Dを廃止している)。
大きな振動を伴うライド型の上映施設であるため、上映スクリーンには専用ロッカーが設けられている。芳香効果もさほど強くはないので(あくまで演出の範疇であるため)鼻炎や花粉症持ちでは気付かないのではというかすかなレベル。なるべく身軽な状態で鑑賞を楽しみたい。
余談
大都市で4DXを導入したシネコンチェーンの館とTOHOシネマズが近接している場所であっても、その場所で4DXとMX4Dがいずれも導入されているところはない(例えば、川崎駅周辺はTOHOシネマズ川崎と109シネマズ川崎があるが、TOHOシネマズ川崎はMX4Dを導入しているのに対し、109シネマズ川崎は4DXを導入していない。なお、同駅周辺のシネコンは他にチネチッタがある)。
有効活用の例
機動戦士GundamGQuuuuuuX-Beginning-でもMX4D版が作成されており、主人公・マチュの入浴シーンで何かいい香りがする(ついでに水しぶきのご褒美付き)という報告がSNSを駆け巡った。ただ、上述のとおり香りの強さは控えめ。(おそらく香ったであろう箇所は「二人で空けるワイン」「マチュのお風呂」「サイド6のバー」の3つ。)