小津安二郎監督の「お茶漬の味」で、笠智衆演じるパチンコ店店主が、佐分利信演じる貿易会社部長と酒を飲み交わすシーンがある。佐分利は笠のかつての上官という設定である。 「あの頃はよかったですな。シンガポールは」と笠が軍隊時代の話をすると、佐分利は「ああ、そうだな。だけど戦争はごめんだね」と返す。 すると笠は「そうですな。ですが、シンガポールはよかったですな。南十字星が」と言い、ひとくさり歌を歌う。敗戦からわずか7年後の描写だ。 小津の作品には、戦友会の宴席で、元軍人たちが小皿を叩き、放歌しているようなシーンがいくつか登場する。小津も中国戦線に従軍したが、フィルムに表れたノスタルジーは、兵役を経験した一定数の男たちの共有するリアルな気分だったのかもしれない。本書の著者もこういう。 〈戦後にいたってなお、人びとの心のなかに軍隊あるいは徴兵の存在を是認する、ある種のプラスのイメージが残っていたことも
3月は論文の〆切が2-3個あるので、それを避けるように引っ越し日程を詰めているのだが、なかなか難しい。もはや数万円高くなるくらいは諦めている (論文の〆切間際は1日でも時間を大切にしたいので……)。 [twitter:@hillbig] くんが以前紹介していた「IN THE PLEX グーグル ネット覇者の真実」 グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ 作者: スティーブン・レヴィ,仲達志,池村千秋出版社/メーカー: CCCメディアハウス発売日: 2011/12/16メディア: 単行本購入: 8人 クリック: 447回この商品を含むブログ (55件) を見るを登美ケ丘イオン (NAIST から最寄りのイオン) で先日発見し (ちなみに高の原のイオンの書店にも何冊か入荷している)、少しずつ読んでいたのをようやく読了。ものすごいボリューム……。しかし少なくとも情報系の方は必読。
シャルル・ド・ゴールは1890年11月22日、北フランスのリール市に生まれた。先祖は13世紀に遡る下級貴族(註1)といい、父アンリは医学・理学・文学の3つの博士号をもつ碩学、熱心なカトリック教徒で、イエズス会系の中学校で歴史を教えていた。祖父ジュリアンもまた著名な歴史学者であり、シャルルは幼時から歴史に興味をおぼえ、祖国フランスの名誉と伝統に誇りを抱くようになった。14歳にして戯曲を創作、長じてもフランス・ドイツの文学・哲学書を愛好した。 註1 祖先ジャン・ド・ゴールは百年戦争の「アジャンクールの戦い」の際、イングランドの長弓隊に対抗して機動戦術をとるべきことを進言したが容れられなかったという。また、ド・ゴールの曾祖父はルイ16世の法律顧問をつとめていてフランス革命の時に投獄されたことがあるともいう。 ド・ゴールは最初は伝道師を目指していたともいうが、それよりも自身の身長2mという立派な体
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