チュウズーボ
ちゅうずーぼ
宇宙忍群ジャカンジャの幹部・暗黒七本槍の二番手で宇宙忍者軍団の指揮官。
さながら山伏や破戒僧を思わせるような姿をしており棍棒を振り回して戦うが、ただ脳筋ではなく、多彩な妖術にも長けており、対象の人物を見えない糸で操ったり、背中に背負った異次元箱の中に敵を閉じ込めたりすることもできる。
この異次元の空間は、引き入れた者の戦闘力を半減させる上、箱の中には意のままに幻術を唱えられる自身の分身も存在する。ただし外部から、チュウズーボ本人(やその箱)が受けたダメージは分身にもフィードバックされる。
わりと短気な性格で、五の槍サーガインとは犬猿の仲で彼のコピージャイアントに対抗して古代ジャカンジャの呪文を探し出して再生巨大化の術の巻物を作り出したほどである。
だが最終戦においてはサーガインに闇魔人魂召喚の術の巻物を託しており、サーガインも彼の武勇に敬意を示す等仲間意識はあった模様。
相次ぐ作戦の失敗により首領タウ・ザントから謹慎を言い渡されてしまい、ゴウライジャーを利用して「アレ」の入手を企てるがこれも失敗。
完全に後がなくなり、ハリケンジャー、ゴウライジャー相手に最後の戦いを挑むがトリプルガジェットとダブルガジェットを同時に受け敗北。
しかしその攻撃をもろに食らっても尚執念で耐え切り、サーガインに託した「宇宙忍法・闇魔人魂召喚の術」の力によって巨大化。旋風神、轟雷神相手にも圧倒する力を見せつけるも、2体が風雷丸と合体した轟雷旋風神には敵わず圧倒され、必殺奥義ローリングサンダーハリケーンを受け敗北。
「ジャカンジャにぃ………栄光あれええええ!!」
七本槍最初の脱落者となった。
なおフラビージョはチュウズーボの戦死を「チュウズーボ、死んじゃったね」と冷淡に吐き捨てていたものの、その評価は『花丸』だった。作戦に失敗した上に戦死した中忍どもは軒並み「落第」だの「赤点」だのと評点されており、チュウズーボ自身もそちら側になってしまったのだが、最後までジャカンジャに忠義を貫いた姿勢が評価されたのだろう。
ハリケンジャーに暗黒ボンバーを発射するもゴウライジャーに弾かれ、そのまま5人の地球忍者達によって倒されてしまった。
Vシネマ『忍風戦隊ハリケンジャーVSガオレンジャー』には弟のチュウボウズが登場。
終盤の巨大戦で、チュウボウズの宇宙忍法・兄貴魔神魂召喚の術で召喚された。チュウボウズを援護するが轟雷旋風神のパンチで倒された。
デザインはさとうけいいちが担当。モチーフはムカデと和尚、名前の由来はTuesday(火曜日)。
暗黒七本鎗は曜日を表す英語が名前の由来だが、一の槍フラビージョは金曜日(Friday)、三の槍マンマルバは月曜日(Monday)なので、七本鎗の数字は曜日順とは関係ない様だ(六の槍サタラクラがSaturdayで土曜、七の槍サンダールがSunday=日曜で連番になる程度)。
チュウズーボは最初に脱落する幹部という路線だったため、できるだけ多くの印象を残すために大柄な体躯にデザインされたらしい。
声を演じる郷里氏は、前週の『百獣戦隊ガオレンジャー』でラスボスの声を担当していた。4年後の『轟轟戦隊ボウケンジャー』では、邪悪竜リンドムの声を演じている。
邪悪なる意志とチュウズーボの声を演じた加藤精三氏と郷里氏は、以前にも映画『のび太のドラビアンナイト』でも共演しており、その後、『ウルトラマンメビウス』、『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』、『ウルトラマンメビウス外伝 ゴーストリバース』などの特撮シリーズでも多く共演している。ちなみに郷里氏は2010年1月17日に亡くなっているが、加藤氏も4年後の2014年1月17日に亡くなっている。
チュウズーボ戦死で郷里氏が撮影から離れる際、ゴウライジャー役の二人が郷里氏に駆け寄り「江田島塾長ありがとうございました!」「ロビンマスクありがとうございました!」と最敬礼で感謝を示し、スタッフから「キミ達、郷里さんに何させていたんだ…」とツッコまれていたとか。