参議院選挙の結果はご存知のとおり民主党大勝、自民党惨敗。
衆参捩れちゃってこれからどういう国会運営になるのか見もの。ただなぁ自民・民主双方とも世論に媚びるために財源無視のバラ撒きに逃げこんだり、政策無視の政局ごっこだけは勘弁して欲しい。見極めるのは有権者だろうけど、今回の選挙結果見てる限りは目先のニンジンに弱い人がまだまだ多いのがハッキリしたし、心配だ。
ところで色んな分析が報道メディアでなされているがちょっと首を傾げたくなるものも含まれている。
例えば「自民党は支持基盤が壊滅状態」って論調。
前回も書いたが参院比例区候補は知名度だけで票が見込めるタレント候補以外は支援組織に紐付いている。従い比例区得票数分析を見ると、今回は
2007年参院選挙比例区得票数
    総得票数  政党名得票  個人名得票 当選者数
民主党 23,256,242 18,829,335  4,426,907  20
自民党 16,544,696 10,543,574  6,001,122  14
2004年参院選比例区得票数
     総得票数  政党名得票  個人名得票 当選者数
民主党  21,137,458 17,345,037  3,792,421  19
自民党  16,797,687 11,604,565  5,193,122  15
比例区総得票に占める個人名得票数が民主党が18%⇒19%とほぼ横ばいなのに対して、自民党はあの逆風の中票数で約80万票、割合も31%⇒36%と5ポイント伸ばしている。
日経新聞は7月31日の朝刊で「自民、支援組織に衰え」と題して業界団体が支援する組織候補の落選が相次いだのは、建設関係や医師会等支援団体の集票力の衰えだ、とし「(医師会が支援した)武見敬三氏が18万6千票あまりしか獲得できずに落選」と書いているが、他党では5-6万票で当選したケースもいくつか有る。それに医師会がもうちょっと集票して武見氏が当選したとしたら今度は自民党比例区で最下位当選だった神社本庁支援の有村治子氏が落選するわけで、比例区の当落は組織集票力より政党名の集票力の問題でしょう。こういう見当違いの分析記事出して「もっと支援組織に手厚い政策打ち出せ」って遠まわしのプレッシャー掛けてるのか?
あと笑えるのが、選挙前には年金処理の問題をこれでもかと言うほどキャンペーン張って、各種出口調査でも「年金問題」を投票の決め手にした人がダントツ1位で、「年金を取り返す」なんてセリフを口走ってた民主党の比例区の1位当選が"年金を消えさせた張本人"である自治労役員の相原久美子氏って事。
この人当選後のテレビで↓こんな事ほざいてたらしい
「あの当時、労働組合が職場の改善要求を出して何が悪い、と。50分やって10分休む。45分して15分休む。その基準値より上回るものを取ったとしてもじゃー、休んでみんな寝てたわけじゃありませんから。」
http://jp.youtube.com/watch?v=wuvf957Qjfs
http://www.nicovideo.jp/watch/sm725917 
ほんと笑えるよな、「消えた年金5000万件、ふざけるな!」とか言って政府追求してた民主党が、年金を消えさせた張本人=自治労の親玉相原久美子氏をトップで当選させてるわけだから。
これ、判り易く例えれば、元社保庁長官を自民党が比例代表候補に紛れ込ませて「社保庁解体やります!」とか言ってたらマスコミはどう報道したと思うよ?
いや、別にいいんだよ民主党は労働者の味方で怠慢職務で年金処理を混乱に陥れた自治労を徹底的に養護する姿勢を鮮明にしてるのなら。
ところがどうだよ?この消えた年金問題を争点に今回の参院選の顔として東奔西走し、民主党大躍進の原動力となった長妻昭政民主党政調会長代理はどの面下げてこの結果を説明するんだよ?羊頭狗肉とはこのことだ。
ちなみに公式WEBサイトによると相原久美子氏の連絡先は
   〒102-8790
   東京都千代田区六番町1
   (自治労会館)
だってさ。どんだけ自治労どっぷりなんだよ!