ビジネスで相手の要望を断るときの注意点は何か。ANAの元CAで研修講師の三上ナナエさんは「依頼をお断りするのは気が引けるが、礼儀を重んじたメールの書き方をすれば、相手の気分を害することはない。メールは、表情や声の調子など感情が伝わりにくいので、クッションになる寄り添う言葉からスタートするといい」という――。

※本稿は、三上ナナエ『一生使える「敬語&ビジネスマナー」』(大和出版)の一部を再編集したものです。

ビジネスマンがノートパソコンの前で頭を抱える
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信頼される人のメールは、こんな心配りをしている

メールは、相手が見えない文章だけのコミュニケーション。できる人はそれを前提に、相手の立場に立ってメールのやりとりをしています。

では、できる人のメールには、どんな共通点があるのでしょうか。

1 返事が早い

できる人は、とにかく返信が早いです。だからと言って、適当に返信をしているわけではありません。

内容を読む時間がない場合は、「メールが届きました。出先なので、帰社しましたら内容を確認いたします」など、「届いた」ことだけでも一報をくれます。

メールを送ったのに相手から返事が来ないと、「あれ? もしかして届いてない?」と心配になったり、「失礼なメールをしてしまった?」と気になってしまいます。

待つ側にとっては、時間が長く感じられるものです。

内容に対しての回答が準備できていなくても、できれば24時間以内に「届きました」と一報を入れることを心がけます。

休暇中や出張中は、不在通知の自動返信メールの設定をしておくといいでしょう。不在理由と不在期間を明確に伝えることで、相手も安心できます。

2 パッと見やすい

できる人のメールは、内容がわかりやすいのが特徴です。

「メールは読ませるものではなく、見せるもの」と、どなたかが言っていたのが印象に残っています。つまり、パッと見て情報が拾いやすいということ。

箇条書きにしたり、太字や記号を使ったり、読み込まなくてもポイントが掴めるように工夫しましょう。