雑談がうまい人は、どんな工夫をしているのか。フリーアナウンサーの川畑亜紀さんは「相手に質問して話を引き出す手法は有効だが、やりすぎると不審がられる。重要なのは、まずは自分の情報を開示してから質問することだ」という――。

※本稿は、川畑亜紀『お人好しが損しない話し方の教科書』(日東書院本社)の一部を再編集したものです。

オフィスで話をする2人のビジネスパーソン
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日本人の雑談は社交辞令と決まり文句が多すぎる

ポーランド出身でグーグル・ジャパンの元人材育成統括部長ピョートル・フェリクス・グジバチさんが、著書『世界の一流は「雑談」で何を話しているのか』のなかで、このように書いていました。

日本人の雑談は社交辞令と決まり文句ばかりだ、と。

雑談というと、たいして重要ではない話題がどれだけ盛り上がったかに意識が向きがちです。しかしグジバチさんは、仕事関係の人が相手のときは他愛のない話題よりもっと意図的に仕事に関連した雑談をしたほうが有意義だ、と指摘しています。

たとえば、「先日の案件、その後、うまく進みました?」と声をかけるだけでいいんです。それだけで、こちらが相手のことをずっと気にかけていたと伝わりますし、このうしろに「かなりお忙しかったと思いますが、体調を崩されたりしていませんか?」と相手を気づかう言葉が加われば、なお良しです。