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バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ - アニヲタWiki(仮)【6/27更新】 - atwiki(アットウィキ)
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バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ

登録日:2025/06/24 The 11:53:00
更新日:2025/06/27 Fri 01:41:12NEW!
所要時間:約 5 分で読めます





『バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』とは『バキシリーズ』の非公認スピンオフ漫画である。

原作は猪原賽、漫画は陸井栄史が担当している。
単行本は2025年6月時点で14巻。



【概要】

本編『バキ』の登場人物、烈海王を主人公としたまさかまさかの異世界転生もの
内容としては「異世界においても中国武術こそが最強である事を証明する」ために、本編で死亡した烈が悪人やモンスター相手に戦いを挑んでいくというもの。
本編での経験を活かして、戦友達の技も借りつつ身一つで人外達と戦っていく烈の魅力が詰まった作風になっており「烈海王の死に悲しむファン達を救済する漫画」とバキファンの間でも評価が高い。
特に海神ポセイドンとの戦いであのグルグルパンチを苦し紛れの攻撃ではなく、形勢逆転のための技に昇華させた状態にして再び披露するという一種のリベンジ展開には多くの称賛が上がった。

本家の作者である板垣恵介氏はこの作品を黙認しており、あくまで非公認という扱い。
本家『バキ』では、第5部にて烈の遺体の右腕が愚地克巳に移植された際に烈の魂は克巳の守護霊になっており、本家時空とはパラレル時空である *1
そもそも板垣氏は異世界ものが何なのか分かっておらず、一から説明して納得してもらったそうな。

陸井氏の絵柄については板垣氏が「俺の原稿使ったな!」と感心する程に完成度が高く、1部と2部の中間を意識しているらしい。


【連載開始の経緯】

元々ネット上では異世界転生ものが流行るにつれ、本編で死亡してしまった人気キャラである烈海王が異世界転生したら?というネットミームが流行っていた。
作画の陸井氏は重度の刃牙オタであることでも知られており、自身の漫画の中でこのネットミームを取り入れ「烈がモンスター相手に中国拳法で無双する」「本編でも見せた料理の腕前で虜にする」という構想を立てると瞬く間に評判となる。
編集担当も協力し、陸井氏だけではシナリオ構想が大変というもあって原作として猪原氏が担当することとなる。

ところが連載最初期はバトルフラグが立つごとに折られまくる、編集担当モチーフのオリキャラ転生者がやたら目立つ、歴史上の偉人相手に転生者トーナメントが開催されそうになるなど、異世界転生ものの王道から外れた展開が多く見られており、読者からも大不評だった。
そしてついには陸井氏は自身のブログで「偉人の選手入場とか1話かけてやるなら、僕は板垣恵介先生っぽい神にこの世界を火の海にさせるしかなくなる(要約)」という愚痴を投稿し騒動となる(現在は削除済み)。
ところがこれは編集担当者が横槍を入れまくってきたためで、猪原氏も陸井氏も反発していたというとんでもない事実が判明 *2
ちなみに中村氏も本編第四部『刃牙道』の序盤から武蔵vs本部の途中までの担当であり、漫画についても刃牙についても素人というわけではないはずである。
第2巻の途中以降は本来描きたかった方向性に方針転換が叶い、好評を博すようになった。


読者諸兄諸姉には…長らくお待たせした事を深くお詫び申し上げる

今 漸く異世界にッ

烈ッ海王ッッ 完ッ全ッ復活ッッ *3


【登場人物】

ご存知、中国武術を極めた最強のツンデレ。
本編4部『刃牙道』において宮本武蔵に敗北して命を落としたが、その魂は異世界に転生していた。
3部でピクルに食われた右脚も治っており、完全な五体満足のため全盛期の力を発揮出来る。

蜥蜴人(リザードマン)などの亜人が跋扈する中世西洋の街並みと五体満足の自分の身体を見て「死の間際に『次に活かせる』とは思ったものの、致命傷を受けたのもまた事実」「ここは冥府なのか」と困惑するものの、その本質は些かもブレる事は無かった。

バトルフラグを折られまくりながら自分と同じ転生者のナカムラや天草四郎時貞から異世界転生の話を聞いた後は、徳川のジジイそっくりなブラキルカ王国国王が差し向けたキング・ヒュドラーを激戦の末に討ち倒し、国王の思惑などぶっちぎって「中国武術こそが最強」であると証明するために旅に出る。

その後は、群れごと蹴散らしたゴブリンの1体をお供に、モンスター相手にダンジョンを単騎&素手で攻略したり(宝箱は完全放置)、腕試しの過程で結果的に人助けしたり、得意の料理を振る舞ったりと異世界をエンジョイしまくっている他の連中も異世界転生すれば良いんじゃないかな

  • ゴブリン
伯爵子息と従者を襲っていた所を烈に『ドレス』で討伐されたゴブリンの群れの生き残り。
明確に人語を喋り、知能も高い。またゴブリン族に対する誇りもあり、それに対する愚弄には激怒する。
当初は復讐もあってか烈を利用して伯爵寮を襲撃していたオーガと激突させようとするが、その時の烈の戦いぶりを見て心底惹かれてしまい、烈を「旦那」呼びして勝手にお供として着いてくるようになった。
狡猾な性格である一方、烈の規格外さに振り回されるコメディリリーフポジション。また異世界の事情を知らない烈や読者への解説役も兼ねる。立ち位置的にメインヒロインでもある。
現在では烈の事は一応本心から慕っているが、烈からの扱いはかなりぞんざい。それでもついてくること自体は黙認しており、サラマンダー戦のように「一番槍を果たした」ことで認められたこともある。

  • ロバート・ホゥワード
ブルーフォレア王国の剣士。デュラハンによって攫われたジョアンナ姫を救出するために足取りを追っており、烈に協力。
雷撃を発する魔法剣を扱い、剣の腕前も達人級。ゴブリンとは初対面の時から険悪な仲。
単身密入国をしてまでデュラハンを追っており、ゴブリンからも何故そこまでするのかと不思議がられていた。
その真相はジョアンナ姫とは身分を超えた恋人同士であるため。

  • ナカムラシンジ
烈の半年前に異世界転生した元空手道神心会の一員。地下闘技場での戦いに感銘を受け入門したため、烈を「師範」と呼んでいる。
本誌版ではスマートフォンそのものな「スマホウ」を生み出す能力を、単行本では魔法石にスマートフォンの概念を転写して生み出し国からは経済を発展させた超VIPとして扱われている。
しかしぬるま湯な城下町が退屈と判断した烈は離れることを決意し、「再見中村(また会おうナカムラ)」と書き文字を残して脱走。
なお実際は中村ではなく「仲村」であり「仲間の仲」が正解。


【敵対するモンスターたち】

  • オーガ
食物連鎖の頂点に立つと言われる巨大な人間形怪物。
素手で人をバラバラに解体するほどの規格外の腕力と鋭い爪と牙を持つ。その姿は東洋の「鬼」そのもの。
しかし普段はテリトリーに侵入した不届な人間しか襲わず、また襲った人間は喰らうはずなのだが、リンキン領の個体は食べもせずに人を襲い、さらには自ら人の住処を襲撃している。
烈と激闘を繰り広げるが、その本当の目的は先祖たちの魂の結晶であり神聖な宝である「オーガ紅玉(ルビー)」を取り戻すため。
この個体はオーガ族の墓守であり、リンキン領主が騙されてオーガ紅玉を所有してしまったことが原因だった。
こうした事情を全て理解した烈によってオーガ紅玉を返してもらった後は感謝の涙と雄叫びをあげ、静かに去っていった。
のちにデュラハンとの前哨戦でも烈はこのオーガを引き合いにしてアンデッドミノタウロスの腕力を一笑している。

  • 踊る骸骨(スケルトン)
ファンタジー作品でよくいる骸骨のモンスター……だが、烈を「我が子永周」と本名で呼び、さらには中国拳法を放つ異様な個体。
その正体は烈が海王の称号を賜る以前に地下闘技場に参加するために白林寺を飛び出した師範
入門時代から烈を指導し、親子のような関係だったため烈からは「師父(シーフー)」と呼ばれている。
東京に向かう途中で裏格闘技で敗北 *4 し死亡。

その無念から異世界に転生し、当初は烈同様に思う存分暴れていたが、デュラハンに敗れてしまい心が折れ、自らの意思で「血の洗礼」を受けてスケルトンと化し闇に堕ちてしまう。
最後は「友」の技であるマッハ突きを放った烈に敗れ満足して昇天しかけるも、その遺骸はデュラハンによって踏み躙られてしまう。

本作オリジナルキャラではなく、3部『範馬刃牙』のボクシング編の烈の回想で指導していた師範。
思い出せなければ「豆腐の人」といえばわかる人もいるだろうか。

アンデッドの最高峰の首無し騎士。
師父をスケルトンに変えた張本人。一人称は「吾輩」。鎧は魔力で動かしているため中身は完全な空洞で、頭以外に急所は一切ない。
「騎士の誇り」や「矜持」を嘯くが、実態はそれを建前に不意打ちや騙し討ちを平気で行う卑劣漢。
師父の遺骸を踏み躙った挙句に中国武術を侮辱したことで烈の怒りを買い、さらにジョアンナ姫の魔力を奪うために攫ったことでロバートからも追われていた。
懐中時計を媒介に時間停止魔法*5を使用する。いずれ世界の時間を停止させることで闇に染めることで日光に弱いことを克服し「冥王」に君臨することが目的。
当初はを扱っていたが、真の本気は古代レスリング。競技に発展したものではなく実践的な戦場格闘技であり、急所狙いや殺人技も会得している。
アンデッドであるため内臓も何もないために、休みなく打撃を浴びせる「永久連打*6」を、それも鎧という鉄の塊で放つという「王」を僭称する傲慢さに違わぬ実力者。
異世界でついに「グローブ」を脱ぎ足技を繰り出した烈に翻弄され、さらにはマッハ突きにより時間停止魔法のカラクリも破られたことで敗北を悟り介錯を望む。
…などという殊勝な心がけをするわけもなく、油断した烈を殺そうとなおも画策するも、そんなことは全て見抜いていた烈に最後の奥の手も躱され、「キサマはどこまでも……中国武術を嘗めたッッ」と一喝され、みっともなく涙と鼻水を垂らし怯えながらトドメを刺された。
デュラハンの死亡により多くのアンデッドにされた人々の魂が解放され、その中には師父のものもあった。

  • 影法師(ドッペルゲンガー)
深い森の中に棲んでいる、この世界の…すなわち五体満足である烈海王のそっくりさん。
ここは幻想の世界であるという事実を伝え、本来の世界に戻ることを誘った。

  • 練成人間(ホムンクルス)
兇錬金術師(マッド・アルケミスト)ファウスト博士の闇の錬金術により、魔界で死亡した勇者達の優れた肉体を改造し合成された者。
フランケンシュタインの怪物のような姿の巨漢で、凄まじい怪力と強靭な肉体の持ち主。
その戦闘スタイルから、烈はジャック・ハンマーを連想した。


【余談】

2巻中盤の路線変更部分以前は本誌掲載時と単行本でセリフや地の文を変更している箇所が多く、このため序盤の話をする際には噛み合わないことがある。
  • 例を出すと本誌版では「転生者の老人がドラゴンを絶滅させた」「王国の近衛兵は凄まじく強く魔物を鏖殺せしめた」「ナカムラが能力(チートスキル)でスマホウを生み出して王国を近代化させた」といった部分が単行本では「ドラゴンを少し追い払っただけで尾鰭がついている」「近衛兵は強いが鏖殺まではしていない」「スマホの概念を魔法石に転写している(近代化は同じ)」となっている。


追記・修正はゴブリンサイズでも良いのでドレスをしてからお願いします。


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最終更新:2025年06月27日 01:41

*1 ただし中国には「魂魄思想」という考えがあり、魂は死後天に昇る「魂(こん)」と地上に留まる「魄(はく)」の二種類あるとされている。この考えを当て嵌めた場合、転生したのが「魂(こん)」で克巳の傍にあるのが「魄(はく)」だとすれば矛盾は発生しない。

*2 具体的には「姫を助けて王に認められる烈」というネームを没にし、「こんなのは刃牙らしくない」とその後も「異世界転生テンプレ」なネームを没にした挙句「何も考えずにやるのが刃牙」と先の展開を考えないように猪原氏に強要させていた。これは別のインタビューで担当編集こと中村氏本人も認めている。なおそのインタビューには陸井氏も同席しているが、ブログでは魔界転生トーナメントを考えたのは原作者だと思っていた模様。

*3 キング・ヒュドラーを倒した直後のナレーションより抜粋。

*4 この時の相手は顔は隠されているが、服装とハンドポケットの構えから龍書文だと思われる。

*5 実際は「遅延魔法」。対象の時間を1/100にする

*6 ようするに最強死刑囚・スペックの「無呼吸連打」。しかも人間である以上理論上はいずれ呼吸しないといけないスペックと違い、アンデッドであるためその必要がなく途切れることはない