オードリー そう考えています。実際、Xがコミュニティノート(誤解を招く可能性のある投稿に、他のユーザーが匿名で情報を追加できる機能)を導入するなど、試みはもう始まりつつあります。 拡散よりも「広く聞く」が大事 SNSはブロードキャスティング(広く情報を配信すること)のプラットフォームです。これと反対に、幅広い声を集める「ブロードリスニング」の道具もデジタル技術で実現できます。そしてそれは、民主主義の可能性を知る上で非常に有用です。 米ケンタッキー州のボーリンググリーン市は、25年間の長期都市計画を策定するに当たり、オンライン投票プラットフォームを活用しています。市民から募ったアイデアに対しオンラインで意見を集めたところ、人口7万人あまりのこの市で100万件以上もの膨大な意見が集まりました。それをAIで「どのアイデアが支持されているのか」を可視化すると、大多数が賛同する案が多数あることが分か