1泊1700円のドヤに住み着くオヤジ 当時、西成の飯場を辞めた私は、「南海ホテル」というドヤで働き始め... 1泊1700円のドヤに住み着くオヤジ 当時、西成の飯場を辞めた私は、「南海ホテル」というドヤで働き始めた。南海ホテルは1階から4階が日雇い労働者と生活保護受給者。5階が男性一般客で、6階には女性が泊まっていた。 私は2階の一室に住むオヤジと少しだけ交流があった。生活保護を受けながら8年間、南海ホテルに棲み着いているオヤジはほとんど部屋に引きこもっていたが、たまに1階のロビーに出てきては右手の人差し指一本でポチポチと共用のパソコンで何やら調べ物をしていた。 競馬とスーパー玉出以外は外に出ない ある日、オヤジはこんなことを私に言った。 「なんかこう、掲示板みたいなものってどうすれば出てくるのかね? 女の人と出会いたくてね。『君の執事になりたい』って書き込みをしたいんだ」 以来、私はこのオヤジのことを心の中で「執オジ」と呼んでいた。執オジには友人がいない。することといえば週に1回、競馬と「スーパ
記事へのコメント0件
このエントリーにコメントしてみましょう。
注目コメント算出アルゴリズムの一部にLINEヤフー株式会社の「建設的コメント順位付けモデルAPI」を使用しています