月の象徴 −− 樽の老人 デステ・タロットの考察、或いは一枚絵説の補強 ヴィスコンティ・スフォルザと... 月の象徴 −− 樽の老人 デステ・タロットの考察、或いは一枚絵説の補強 ヴィスコンティ・スフォルザと並ぶプロト・タロットの代表にデステ・タロットがある。フェラーラのデステ家の依頼で製作されたものと考えられており、製作年代は諸説あるがおそらく15世紀中頃とされる。残念ながら寓意札、コートカードを合わせて16枚しか現存しておらず、現在はイェール大学ベイネック稀稿写本図書館に収蔵されている。このカードはVS版と同様、番号もタイトルもなく、またカードの上下にピンホールが空けられている。意匠面でも大きな特徴があり、太陽のカードとして「樽のなかのディオゲネスとアレキサンダー大王」図が描かれている。およそこのセット以外に見られないモチーフである。 今回はデステより月、星、太陽の3枚をピックアップし、検討を加えたく思う。 見てのとおり、星を観察する学者、器具を片手に月に関する計算なり記述なりをして
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