参院選では外国人問題が1つの争点となった。今後、日本がどのような移民政策をとるにしてもまず解決を迫られるのが不法滞在・不法就労者の問題だ。 2024年6月の改正「出入国管理・難民認定法」(入管法)の施行以来、難民認定申請を繰り返すことで長期間不法滞在したり、重大犯罪を行ったりした外国人の送還が進んでいる。 今年(2025年)7月8日には、埼玉県川口市のクルド系トルコ人(以下クルド人)問題の象徴的な存在だったクルド人M氏(34歳)が、トルコに強制送還された。 飛行機の最後尾席に取り囲まれながら乗り込む 7月8日、成田空港に駐機していた午前10時35分発トルコ航空イスタンブール便に、一般乗客の搭乗前、M氏は出入国在留管理庁(入管庁)の護送官数人に取り囲まれながら乗り込んだ。 強制送還の際の通例だが、最後尾の席が航空会社との調整のうえ確保されたとみられる。これも送還の際にしばしばみられるが、M氏