ツイッター(現X)の投稿をスクリーンショットした画像を無断転載された原告が、著作権を侵害されたとして、転載したアカウントの利用者に約200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は9日、投稿は著作物に当たると認定し、約40万円の支払いを命じた。
Beryl Howell連邦地裁判事は判決文の中で、「人間の手にまったく導かれることなく動作する、新しい形態の技術によって生成される作品を保護するほど、著作権法が範囲を広げられたことはない。人間の創造物であることが基本要件だ」と述べた。 著作権は時代に適応していくものだが、「人間の創造性が新しいツールを経由したり、新しいメディアとして実現したりしても、人間の関与が著作物性の根幹に不可欠だという一貫した信念」が存在すると、判決文には記されている。 ただし、この考え方は以前から存在する。ある米地方裁判所は2018年、サルが撮影した自撮り写真をめぐる裁判で、同様の判決を下した。その自撮り写真は人間が撮影したものではないため、著作権で保護されないとの判断だ。 Howell判事は、カメラを例に挙げて、その判決に言及した。例えば、カメラは確かに画像を生成するが、それを行うのは、人間がまずその画像を考案
追記:この裁判の控訴審ではなくまた別の裁判ですが、スクショでツイート引用したことだけを理由に著作権法上の正当な引用ではないとされることはないという知財高裁の判示がありました。こちらの新記事をご参照ください。 ツイッターにおいて他人のツイートを引用する際には、当然ながらリツイート機能(RT)を使用することになりますが、場合によって、スクリーンショットの画像を添付することで引用するケースもあります。その理由としては、(1)元ツイート主に引用されたことを覚られたくない、(2)サムネールもまとめて引用したい、(3)元ツイートが消されても証拠が残るようにしたい、等があるでしょう(追記:(5)ブロックされていて正規のRT機能を使用できない、というケースもあるかもしれません)。 比較的よく行われている行為だと思いますが、これに関して、ツイッターが提供する正規のRT機能を使わない、スクショによるツイートの
講談社は11月18日、海賊版リーチサイト「はるか夢の址」の運営者を相手取って起こした損害賠償請求訴訟で勝訴したと発表しました。 訴訟は2019年7月に大阪地方裁判所で、同サイトの運営者3人が『ヤングマガジン』『イブニング』など8誌の漫画を無断でアップロードしていたとして同社が起こしたもの。同社は約1億6000万円の損害賠償を請求していました。 大阪地裁は同社の主張を全面的に認め、3人に対して総額約1億6000万円の支払を命じました。3人に対しては既に刑事事件でそれぞれ懲役3年6カ月、同3年、同2年4カ月の有罪判決が下されています。 「今回の判決は、刑事事件の判決と併せて、意図的に著作権を侵害し違法な海賊版サイトを運営する行為が、いかに反社会的で悪質なものであるかを示した有意義なものと考えております。弊社は、海賊版被害の拡大や蔓延を防ぐために、今後も積極的に海賊版サイト運営者らの責任を厳しく
::::弁護士 川村哲二::::〈覚え書き〉:::: 仕事のメモ書き兼用。 広告・表示関係、独禁法・下請法、情報法、電子商取引、消費者保護、著作権など、いろいろ書き留めてます。 琉球大学名誉教授であり、いわゆるEM菌の研究者である比嘉照夫教授(原告)が、自分の執筆したブログの一部を朝日新聞が記事に引用したことが、比嘉教授の著作権(複製権、同一性保持権)を侵害し、また、自分に取材せずに記事を掲載したことが不法行為に当たるとして、朝日新聞を被告として、損害賠償及び謝罪広告を求めていた裁判の判決が平成28年4月28日に東京地裁民事46部(知的財産部)でありました。 判決では、原告の請求が棄却されています。 この裁判については、訴訟提起時にサンケイ新聞が記事にしていましたが、今回の判決は、朝日もサンケイも他の報道機関も報じていないようですね。 → 東京地裁平成28年4月28日判決(裁判所サイト)
入れ墨が著作物にあたるかどうかが争われた訴訟の判決が二十九日、東京地裁であり、岡本岳裁判長は、思想が創作的に表現されている場合は著作物にあたると判断した。その上で、自分の体に彫られた入れ墨を彫師の氏名を表示せずに自身の自叙伝の表紙に使用した男性と出版社に対して、「著作者人格権を侵害した」として彫師に四十八万円支払うよう命じた。 判決によると、彫師は二〇〇一年、男性に頼まれ、仏像写真をもとに左太ももに仏像の入れ墨を彫った。男性は〇七年に行政書士の受験記を交えた自叙伝「合格!行政書士南無刺青観世音」を出版。表紙に陰影を反転させた入れ墨の写真を、彫師の名前を表示せずに掲載した。 岡本裁判長は、判決で「入れ墨は仏像写真とは表現上の違いがあり、彫師の思想や感情が表現されている」として著作物にあたると判断。自叙伝は著作者名の表示の有無を決める権利や、著作物を勝手に改変されない権利である著作者人格権の侵
廃虚がテーマの写真で知られる丸田祥三さんが「模倣した写真で著作権を侵害された」として、写真家、小林伸一郎さんに写真集の販売差し止めなどを求めた訴訟の控訴審判決で、知財高裁は10日、請求を退けた一審東京地裁判決を支持、丸田さん側の控訴を棄却した。 判決理由で塩月秀平裁判長は「被写体が同じで構図が似ていても、写真の表現上の本質的特徴といえる撮影時期や角度、色合いが異なっている」と指摘、小林さんの作品は著作権侵害に当たらないとした。 判決によると、丸田さんは平成5~12年に写真集と対談集を計3冊出版。10~20年に発行された小林さんの写真集4冊には、旧変電所や橋の跡など同じ廃虚の写真が含まれていた。
日本のテレビ番組をネット経由で海外でも視聴できるようにする「まねきTV」は著作権侵害に当たると初めて判断した最高裁の判決文が1月18日、公開された。 一審、二審判決では、1対1の通信を行うソニーの「ロケーションフリー」(ロケフリ)機器を使ったサービスは、ネットによる不特定多数への送信(送信可能化、公衆送信)には当たらないと一貫して判断してきた。だが最高裁判決では、ロケフリが1対1通信しか行えないとしても、まねきTVは誰でも契約できる以上は不特定多数への送信に当たり、送信の主体もユーザーではなくまねきTVだと判断。まねきTVによる著作権・著作隣接権の侵害を認め、テレビ局側敗訴とした一審、二審の判決を破棄した。 訴訟の経緯 まねきTVは「永野商店」が運営するサービス。ロケフリ用ベースステーションを個人ユーザーから預かり、設定済みの端末を使って海外でも番組を視聴できるようにしている。 これに対し
映画の脚本を出版物に掲載することを拒否したのは契約違反として、芥川賞作家、絲山秋子さん(43)の小説を映画化した脚本家、荒井晴彦さん(63)と社団法人「シナリオ作家協会」(東京都港区)が、絲山さんに脚本の出版化を認めることなどを求めた訴訟の判決が10日、東京地裁であった。岡本岳裁判長は「原告は原作使用許諾契約の当事者ではなく、訴えは前提を欠く」として原告側の請求を退けた。 問題となったのは、絲山さんの小説「イッツ・オンリー・トーク」を原作とした平成17年公開の映画「やわらかい生活」。脚本は同協会の「年鑑代表シナリオ集」に掲載予定だったが、絲山さんは「活字に残したくない」と拒否した。 岡本裁判長は、原作使用許諾契約が映画プロダクションと出版社で結ばれていることから、「原告は契約の当事者ではなく、2次利用の許諾を求めることはできない」として退けた。また、原作者は脚本の収録や出版に対し許諾するか
その中には、下記のようなコメントも載っている。 素晴らしい時代となったもので、新聞記事の切り抜きも実に楽になった。 それはともかく、この判決で認められた賠償金額は6万円。差し止めは原告が求めていないからか、認容されていない。 この結果だけから考えてみるなら、結果は妥当かなという感じもする。 著作権法は、複製権を著作権者の許諾にのみかからしめていて、許諾がなければ例外規定に引っかけざるを得ないのだが、民法の相隣関係にある以下のような規定を土台として、著作権法にも償金付き法定許諾のような制度を導入するべきだと考える。 民法第二百九条 土地の所有者は、境界又はその付近において障壁又は建物を築造し又は修繕するため必要な範囲内で、隣地の使用を請求することができる。ただし、隣人の承諾がなければ、その住家に立ち入ることはできない。 2 前項の場合において、隣人が損害を受けたときは、その償金を請求する
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北朝鮮の映画をテレビのニュース番組で無断使用され、著作権を侵害されたとして、映画を管理する「朝鮮映画輸出入社」(平壌)と、日本の配給会社「カナリオ企画」(東京)が、日本テレビとフジテレビに損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が24日、知財高裁であった。 田中信義裁判長は、著作権侵害は認めなかったが、「営利目的の無断放送で、配給会社の利益を侵害した」と述べ、カナリオ企画にのみ各12万円を支払うよう両社に命じた。判決によると、日本テレビは2003年6月、フジテレビは同12月、ニュース番組で、北朝鮮のアクション映画や戦争映画の一部を無許可で使用した。判決は、1審と同様、著作権侵害を否定して請求を棄却。原告側が2審から新たに主張した不法行為による権利侵害を認めた。
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