<名画にスープをかけるなどの抗議活動で環境問題は解決しないが、それでも環境活動家たちが名画を標的にする理由とは?> ゴッホの名画『ひまわり』にスープをかけるなど、環境活動家による激しい抗議活動が続出している。絵画はガラスで保護してあり、いずれも実害はなかったが、一歩間違えば取り返しのつかない損失が発生する行為であり、「環境テロ」と批判されても仕方ないだろう。 では、なぜ環境活動家はことさらに名画を攻撃対象にしているのだろうか。それは名画というものが、極めて「資本主義的な存在」だからと考えられる。 名画というのは、ただの絵画であるにもかかわらず、場合によっては何十億円という値段が付く。絵を描く原価が極めて安価であることを考えると、経済学的には究極の付加価値といってよい。 美しいものに極限の値段を付け、金銭を通じて取引するというのは、まさに資本主義を象徴する行為である。バブル最盛期、日本人実業