約半年間にわたった大阪・関西万博は13日、大団円で幕を閉じたが、期間中、万博に絡んで悪名をはせたのが「大宮赤ラン軍団」と呼ばれる「撮り鉄」の集団だった。東京から新幹線を無賃乗車して万博会場を訪れ、転売目的で限定グッズなどを万引した。大阪府警は窃盗容疑で東京都内の大学生ら男6人を逮捕。うち2人は万博が駆け込み需要にわいた最終盤、ひっそりと大阪地裁の法廷に立っていた。 「善悪判断まひしていた」「集団での犯行で善悪の判断がまひしていた」。万博会場での万引を計画し、知人らに声をかけた先導役とされる大学生の男(20)は、窃盗罪に問われた自身の公判で、当時の心境をこう振り返った。 逮捕された6人はいずれも「大宮赤ラン軍団」と呼ばれる撮り鉄グループのメンバーだった。JR大宮駅(さいたま市)を中心に、無賃乗車で改札機を不正に突破して赤ランプを点滅させる行為を繰り返したことから、この呼び名がついた。捜査段階