ソニーグループ(以下、ソニー)は、ロボットの開発を通じて培ったコア技術の外部提供を進めている。重さや形状などの情報なしでさまざまなモノを把持できる触覚センサー、摩擦や慣性の影響を打ち消してシミュレーション通りの動作を再現するアクチュエーターなどがその例だ。ソニーはこれらの技術を「TECHNO-FRONTIER 2025」(2025年7月23~25日、東京ビッグサイト)でも紹介した。 ソニーはもともと、人手不足の解消につながるような実用的なロボットの提供を目指して研究開発を行ってきた。しかし「いきなりロボットそのものを買ってもらうことは難しい」(開発担当者)という判断から、ロボットに用いるセンサーやアクチュエーター、ソフトウェアなどのコア技術を社外に提供する体制を整えたという。 製造業や医療/福祉などの現場で人間の労働をロボットが代替するにあたって課題となるのは、現場の状況や必要な技術がそれ