お腹の赤ちゃんの病気の有無を調べる新型出生前検査(NIPT)。今回は、日本医学会に認められていない「無認証クリニック」でNIPTを受け、赤ちゃんに『精巣の機能不全により子どもができにくいことがある“クラインフェルター症候群”』の陽性反応が出た、とある夫婦について紹介する。かかりつけの産院に検査の結果を報告したところ、待ち受けていたのは思わぬ展開だった――。※本稿は、毎日新聞取材班『出生前検査を考えたら読む本』(新潮社)の一部を抜粋・編集したものです。 「中絶は別のところで」 高圧的な物言いに唖然 NIPTでは、クラインフェルター症候群について陽性という結果だったが、まだ確定したわけではない。NIPTには一定の誤りが含まれるためだ。 そこで、確定的な結果が得られる羊水検査を受けることにした。 まずは、かかりつけの産院に相談した。実は、歩美さんはこの産院に、別のクリニックでNIPTを受けたこと