【京都11R・菊花賞】内回りの秋華賞は、緩みのない流れからの差し決着が多いが、今年は4コーナーを1、2番手で回った2頭(エンブロイダリー、エリカエクスプレス)のワンツー。前有利の芝コンディションを読み切った名手ルメール、武豊両騎手はさすがだった。
一転、外回りの菊花賞は例年、3コーナー下りから残り800メートルのロングスパート戦。勝ち切るには瞬発力、持続力の両方を備えていることが必須で、馬場が悪化すれば、パワーも必要になる。ここ2年は先頭がコロコロ入れ替わる乱戦。展開を考えるうえで、前めから運ぶ馬たちの出方に気を配っておきたい。
エネルジコが本命。ダービーを自重し、久々となった前走の新潟記念で強力古馬を相手に2着。プラス12キロの太め残りのなか、しぶとく粘った脚に能力を再確認した。会見でのルメール騎手も「スタミナがあって距離、雨もまったく問題ない」と前向きなコメントを並べ、自信にあふれていた。
展開のカギを握るのは気性の難しさが課題のマイユニバース。もまれることは厳禁だけに行き切る競馬を選択するとみる。切れはないがスタミナ豊富なゲルチュタールが早めに仕掛けていく、よどみない流れをデビュー3戦で上がりNO1を計時した瞬発力、持続力を兼備したエネルジコの末脚がさく裂するシーンが浮かぶ。3連単1着ながし。(9)→(12)(15)(5)(4)(7)(8)(6)。(大上 賢一郎)