10月26日の京都5R・2歳新馬(芝1800メートル=10頭立て)に昨年のセレクトセールで5億9000万円という国内史上2位の高額で落札されたエムズビギン(牡、栗東・友道康夫厩舎、父キタサンブラック)が出走したが、2着に敗れた。勝ったのはテルヒコウ(牡、栗東・矢作芳人厩舎、父コントレイル)。勝ち時計は1分50秒5(稍重)。
チャカつき気味にゲートを出たが、鞍上のクリストフ・ルメール騎手が手綱を押すと、中団を確保。直線で外へ持ち出してからは上がり最速となる33秒6の数字が示すように、しっかりとした脚で3着以下には3馬身半差をつけたが、楽に逃げている勝ち馬には届かなかった。
ルメール騎手は「安い馬としてはいいパフォーマンスでした」と笑顔で冗談から切り出すと、「まだ子供ですね。体も重かった」と言葉を続けた。ただ、最後の脚には素質の片りんを感じた様子。「直線で外に出してからは、すごくいい脚でした。キタサンブラックの子で伸びしろがあります。これから自分の仕事を分かってきて、体を作ってくれたら。最後(の脚)はよかったです」とたたえた。
同馬は兄に今年のシンザン記念を勝ったリラエンブレムを持ち、全弟となる「デルフィニアの2025」も今週21日のミックスセールで4億6000万円がついていた。