今秋以降、中国の都市部で、爆発的に流行しているお菓子がある。フルーツあめに、内陸部・内モンゴル自治区の伝統乳製品を組み合わせた「奶皮子(ナイピーズ)フルーツあめ」。写真映えの良さから交流サイト(SNS)などで広まり人気が高まったが、「カロリーの殺し屋(熱量刺客)」と呼ばれるほど高カロリーで、国営メディアが食べ過ぎによる健康被害に注意するよう警鐘を鳴らしている。 東部・江蘇省南京市の中心部。大きなビルや商業施設が乱立する街の一角にあるあめ店の棚には、色とりどりの奶皮子フルーツあめがずらりと並んでいた。じっと眺めていると、店員の女性が声をかけてきた。「これ、最近若い子たちの間ではやっているのよ。1本どう?」 マスカットとイチゴを、それぞれ1本ずつ購入した。値段は2本で38元(約830円)とやや高額だ。長い串に5粒ずつ刺さったフルーツの表面には透明のあめがべったりと塗られ、白っぽい奶皮子の板が添