ラホール(CNN) パキスタンのにぎやかな都市ラホール。薄汚れていながらも有名なゲームセンター「マニアックス」では発電機がパチパチと音を立て、照明がちらつく。ゲームを競技化した「eスポーツ」の世界で同国が築く、あり得ないほどの独占的地位を支えているのがこのマニアックスだ。 日本の名作格闘ゲーム「鉄拳」の世界トップ10プレーヤーのうち3人はパキスタン出身だ。サウジアラビアが支援するチームに所属し、国際大会で(バーチャルの)頭がい骨に鉄拳を食らわせながら、数万ドルもの賞金を持ち帰っている。 度重なる政治的混乱で知られ、「プレイステーション」やパソコンの値段が平均月収を上回るパキスタンにとって、これは衝撃的な数字だ。同国ではこれらを動かす電力さえ確保されているとは限らない。 初代「鉄拳」は1994年に登場。今は8作目が発売されており、新作が出るたびに数百万本が売れる。 数十億ドル規模のeスポーツ