■ 第1章:PdMを遠ざける三つの組織的課題ここでは、多くのPdMが「もう少しうまく回せないのか」と感じている根本的な問題を三つに整理して考える。それが「役割の混同」「意思決定プロセスの未定義」「コミュニケーションの散逸」である。これらは相互に絡み合い、PdMをして“調整疲れ”を引き起こす大きな要因となる。 1-1. 役割の混同まずは「PdMが広い範囲のプロジェクトマネジメント(PjM)を兼務してしまう」問題だ。スタートアップの黎明期など、人数が少ないうちは仕方がない面もある。PdMが「顧客にとっての価値」を定義しながら、開発スケジュールを管理し、リリース時期を調整し……と、あらゆるタスクをまとめて引き受ける局面は確かにある。 しかし、組織やプロダクトが大きくなるにつれ、それらのタスクは指数関数的に増えていく。開発チームも増えればステークホルダーも増える。そうしたタイミングで「PdMが全部