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新内閣発足
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- English follows Japanese - 「KICK BACK」2は作らない。米津玄師、新モードの到達点「IRIS OUT」「どうにも間に合わずツアー中に(『IRIS OUT』の)制作が延びちゃって。これまでの経験上、『ツアー中に曲を書くと大変なことになる』ってわかっていたつもりなんだけれども、どうしようもなかったっていうところがありましたね」 米津は「IRIS OUT」制作の苦戦について、こう振り返る。今回は、主題歌とエンディングテーマの2曲の依頼。映画制作陣からは “90年代”などのキーワードが提示されたが、最終的には米津に一任されたという。しかし、米津は先に取りかかった「IRIS OUT」作曲に思わぬ難航があったという。 「『KICK BACK』 2になっちゃいかんなっていう気持ちは、すごく強くありました。どう差別化するかっていうのは気を遣った部分でもあるし、いろいろ
BLACKPINKの新曲はなぜハードテクノに?──Charli XCXのbrat summer、ディーゼルの躍進などから、クラブミュージックの流行を紐解く 3年ぶりのカムバックを果たしたBLACKPINKの新曲はファンの予想に反してハードテクノ調だった。コロナによるロックダウンやSNSの普及により、音楽へのアクセス方法が変化し、ショート動画向けにBPMの速い音楽が求められ、ファッションやダンスといったビジュアルのインパクトが、音楽のトレンドにおいて大きな役割を果たすようになった。コロナ禍以降のクラブミュージック流行の背景を解説する。
在日クルド人排斥を主張するデモ隊と、それに抗議する「カウンター」の市民はプラカードを掲げる(JR蕨駅前で2024年2月18日) 写真:毎日新聞社/アフロ 参院選で、外国人を排除しようとする「排外主義」が広がっている。 外国人が増えて治安が悪くなっている。生活保護が増え、医療保険にタダ乗りして、外国人留学生ばかり優遇されて、日本の土地は買い占められ、日本人の労働も奪われて、このままでは日本は危険だ──。こうした言説がSNS上で跋扈しているが、はたして本当にそうだろうか。 治安は悪くなっていないデータを見てみよう。法務省の令和6年「犯罪白書」によると、犯罪の検挙数における日本人の割合は約0.2%、外国人(在留外国人と新規入国者)の割合は0.04%と外国人の割合はとても低い。仮に在留外国人のみに絞ったとしても約0.3%で、外国人の犯罪率が高いわけではないことがわかる。外国人の犯罪率は、在留外国人
『罪人たち』は絶対に映画館で観るべき作品!(できればIMAX®で)──狂乱の一夜が意味するものをネタバレ解説 アメリカで異例の大ヒットを遂げた『罪人たち(原題:SINNERS)』が遂に日本公開される。音楽映画でありながら、バンパイアものでもある異色の作品ゆえ、もしかしたら映画を観てもピンとこなかった方もいるかもしれない。本稿では映画に込められたメッセージを島崎ひろきが解説。これを読めば、初見派は解像度高く、既見派は再度映画館へ足を運びたくなるはず!
小島秀夫は58年間、自分がいつか死ぬという事実について考えたことがなかった。1960年代の日本で育った少年にとって、時間は止まっているかのようだった。30歳を迎え、1998年に映画的ゲームの先駆け「METAL GEAR SOLID」をプレイステーション作品として世に送り出したときでさえ、次の30年も同じくらい長く感じられるはずだと思っていた。 しかし、年月は一瞬のうちに過ぎ去った。2020年、コロナ禍で孤立した日々の中、還暦が近づいた頃に小島は重い病に倒れた。「もう回復できないかもしれないと思いました」と小島は語る。「もう二度とゲームを作れないのではないかと」 自分の命に限りがあることを、初めて意識した瞬間だった。完成させられないまま終わるものがある。ゲームだけではない。映画、あるいはその他の何もかも。「アイデアは山ほどありました」と彼は言う。「念のため、遺書を書いて秘書に預けておきました
喜久雄として生きた3か月──撮影が始まる1年以上前、2023年1月に歌舞伎の稽古はスタートしました。そのときはどんな心境でしたか? 漠然とした不安はありましたけど、撮影期間を含めて約1年半を役作りにかける経験は初めてだったので、まだワクワクしていたと思います。 変わりました、いろいろ(笑)。稽古をすればするほど、1年半では足りないなって。冷静に考えたら、歌舞伎役者の方が子どもの頃から何十年もやっていることを、たった1年半で学びきれるわけがない。足元にも及ばないということを、やればやるほど痛感して、どんどんしんどくなっていった記憶があります。 ただ今回は、どれだけ稽古しても足りないと思いながら、それでも歌舞伎役者として舞台に立たなければいけないという、ある種の意地や根性がもっとも大事だったのかもしれません。その執念みたいなものに、歌舞伎役者ではない我々がこの作品をやる意義があったのかなと、撮
自民党・西田昌司議員の「ひめゆりの塔」についての発言が問題視された。憲法記念日の5月3日、沖縄県那覇市で開かれたシンポジウムで講演した西田議員が、「沖縄県糸満市のひめゆりの塔の展示内容はひどい。歴史の書き換えだ」「歴史を書き換えられるとこういうことになってしまう。沖縄の地上戦の解釈はかなりむちゃくちゃな教育になっている。自分たちが納得できる歴史を作らないといけない」などと発言した。納得できる歴史を作りたい、との宣言自体が、歴史と向き合う姿勢として決定的に間違っているが、「歴史観」を押し出すために「歴史」を軽視してはいけない。 「歴史観」ではなく、「ひめゆり平和祈念資料館」の案内文から「歴史」を正確に引用しておく。「ひめゆりの塔は、1945年の沖縄戦で亡くなった沖縄師範学校女子部・沖縄県立第一高等女学校の生徒や教師のための慰霊碑です。沖縄戦の翌年、両校で最も多くの犠牲者を出したガマ(鍾乳洞)
最新の健康法ではないかもしれないが、「歩くこと」は手軽にできる価値ある運動だ。ただし、どれくらいの頻度で、どの程度の距離を、どのように歩けば意味があるのか? その答えを、専門家たちに訊いた。 ウォーキングは新しいフィットネスのトレンドではなく、誰もがやっている。負担が少なく、手軽で無料だ。ただ、ウォーキングで筋肉はつくのだろうか? スポーツへの世界的な参加率に関する調査では、ウォーキングはアメリカ、東地中海、東南アジア、西太平洋という6地域中4地域で最も人気のある身体活動であることがわかった。これはもちろんよいことだ。しかし、ウォーキングに、単にデスクから少し離れて過ごす以上の価値はあるのだろうか? ウォーキング中、体の中で何が起きているのか?「生理学的観点からすると、ウォーキングは全身運動になります」と語るのは、リムリック大学の運動生理学者でWhole Suppの科学責任者であるブライア
約6年半ぶりとなる新作アルバム『Gen』を完成させた星野源。コロナ禍での創作、海外アーティストとのコラボレーション、そして深まる孤独。そのすべてを語った。 - English follows Japanese - コロナ禍で音楽の作り方が変わった星野源は、ずっと音楽に向き合い続けてきた。自らのクリエイティブの方法論を一新し、制作に没頭してきた。前作からおよそ6年半ぶりとなる新作アルバム『Gen』は“音を鳴らす”ことの、みずみずしい喜びが純度高く詰め込まれたような一枚だ。「やっとできた、長かったなというのが、一番大きな感情でした」と、星野は完成した実感を語る。 「コロナ禍があったことで3年くらい遅れてしまった感じなんです。本来のペースだったら3年前にはアルバムが出ていた。でも、コロナ禍の時にそれまでと全然違う作曲の仕方をイチから勉強した。だから、これくらいの時間がかかったのかなと思います」
常に全力投球するカルチャーやマインドセットに共感しなくても、日々すべきこと、しなければいけないことはたくさんある。仕事をしている限りTo Doリストが完全に消化される日は永遠にこない気もしつつ、そうしている間に生活面でのタスクもリストに追加されていく。庭の手入れにスーパーへの買い出し、母親に誕生日カードも送らなくては……。 一体どうすれば、すべてのタスクを終わらせることができるのだろう。優先順位の付け方が悪いのか。午後3時にはToDoリストが重くのしかかるのはメンタルのキャパが足りないか。あるいは、ノンストップで届くSlackの通知さえなければ、実はリストを消化できるのだろうか。 1:優先順位をつけるプロダクティビティの専門コーチであるジュリ・シュレムは、クライアントたちが頻繁に口にする言葉を挙げた。それは「キャパオーバー」。もういっぱいいっぱいの状況だとクライアントたちはよく語るのだ。生
最高のフルボディ筋力トレーニングとは、ダンベルやマシンを使わずに自宅でできて、しかも1回のセッションで全身を鍛えられるものだろうか? パーソナルトレーナーによれば、答えは間違いなくイエスだ。 複数のエクササイズを組み合わせたサーキットトレーニングは効果的ではあるものの、組み方によってはそれだけでは不十分だということもある。バラエティを持たせることが重要だが、それ以上に何かを余計に取り入れなければという気になり、より特定の部位にフォーカスしたエクササイズに目が向きがちになる。 しかし、イギリスのジムPureGymのトレーナーたちは、シェイプアップと筋力アップに必要な要素がすべて揃ったルーティンを考案した。自分が積極的にやりたいと思うものでない限り、追加のエクササイズを余計にこなす必要はない。重要なのは変化を付けることだけである。しばらく同じエクササイズを続けるとカラダが慣れてしまい、筋肉が以
トレーニング初心者はもちろん、経験豊富なアスリートでも腕立て伏せの正しいやり方に悩むことは多い。ここで簡単に復習しておこう。 床にうつ伏せになり、肩とほぼ並ぶ位置で両手を床につける。頭は自然な位置から上げも下げもせずにニュートラルな位置に保ち、腰も膝も床につけないように、胸を床につけ体重を支える。肘を体に密着させながら、腕で体を押し上げる。このとき、かかとから頭まで一直線になるようにする。再び体を落とし、胸が床についたら一瞬手を床から離す(下記の動画を参照)。
映画『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』は、そのサブタイトルにある通り、トランプが、どうして「あんな感じ」になってしまったかが見えてくる、事実に基づいた劇映画だ。いかにも弱々しい青年だったトランプが、暴君に生まれ変わっていく姿を描いている。トランプの師匠だった弁護士ロイ・コーンから、とにかく勝てばいい、何をしたっていいんだ、と教えられる。彼から「勝つための3つのルール」として提示されたのが、「ルール1 攻撃、攻撃、攻撃」「ルール2 非を絶対に認めるな」「ルール3 勝利を主張し続けろ」という3つ。確かに今のトランプは、教えられたルールをちゃんと守っている。 何かあればバイデン政権のせいにする。気に入らないメディアは追い出す。戦争を終わらせる代わりにレアアースを寄越せとウクライナに凄む。多様性社会を象徴するような存在を要職から相次いで外す。自分の判断は全て正しく、その判断を褒め称えて
選択的夫婦別姓は、文字通り名字を同じにするか別にするかを選べるようにする制度だ。名字を一緒にしたいと思う人は、当然その選択が尊重される。 つまり、問われているのは「別姓も認めてあげるかどうか」ではなく、「強制的に他人の家族を同じ名字にさせたいかどうか」だ。 自民党内の反対派が提案する旧姓の通称使用拡大案は、別姓への賛成派・反対派の「間を取った案」ではない。あくまでも夫婦は同じ名字でなければならないと、他人の家族にもそれを強制することを前提にしていることに変わりはない。 子どもはかわいそうかこう言うと「夫婦別姓を認めれば、強制的に子どもが親と違う名字にさせられる」という反論が起こる。「子どもが選べないのはかわいそうではないか」、「家族の一体感が薄れてしまうのではないか」と。 すでに事実婚や再婚夫婦、または国際結婚などの夫婦の子どもで親と名字が異なる人は多く存在している。はたして子どもたちはか
KANDYTOWNの終演や舐達麻の躍進、BAD HOPの東京ドームのラスト・ライヴと解散、さらに千葉雄喜の始動と新たな若い才能の台頭。そして、ストリートとインターネットの関係の複雑化、ジェンダーの多様化、多種多様なオルタナティヴの開花も進行している。2020年代の折り返し地点を目前に、再び大きな転換点を迎えたかにみえる日本のヒップホップ。そんなシーンの最前線で活躍するアーティストやレジェンド、フェスやその主催者などへの取材を通して、「ヒップホップ・ジャパンの時代」を多角的に検証する不定期連載。
ファーストサマーウイカ メン・オブ・ザ・イヤー・ブレイクスルー・エンターテイナー賞──エンタメ界を席巻する唯一無二のオリジナリティ バラエティから音楽、MC、ドラマ、声優まで。多彩な顔を持ち、どんなジャンルにおいても独特の個性を放つ、ファーストサマーウイカ。2024年は大河ドラマ『光る君へ』で清少納言役を演じて大きく花開いた彼女に、ブレイクスルー・エンターテイナー賞を贈る。
わずか25分(3セットの場合。2セットなら16~17分)で完了するこのサーキットトレーニングは、家にいながらにして筋肉を鍛え、短時間で心拍数を上げて脂肪を燃焼させる方法を探している人に最適だ。必要な道具は特にないが、ヨガマットがあればフロアエクササイズをより快適に行うことができる。 この自重トレーニングの素晴らしさは、その万能性にある。どんなフィットネスレベルにも適応でき、新しく挑戦的なエクササイズとしてルーティンに組み込むことができる。とはいえ、よくあるエクササイズを想像してはいけない。ナップは古典的なエクササイズを刷新し、クリエイティブに組み合わせることで、効果と楽しさを最大限に引き出している。腕立て伏せとスクワットの組み合わせから始まり、スプリットスクワットジャンプなど、様々なエクササイズが取り入れられている。
テレビドラマ「アンメット ある脳外科医の日記」や 映画『52ヘルツのクジラたち』など、 凄みを増した演技で高い評価を得た杉咲花。 なぜここまで誠実に、真摯に作品に向き合うのか。 関係者の証言とともに人間・杉咲花の核心に迫った。2025年1&2月号に掲載したインタビューのロングバージョンをお届けする。 通底するのは真摯な姿勢美しく咲き誇る大輪の花を愛でるとき、人々の視線は花弁に注がれがちだ。だが、その源は豊饒な土壌からしっかと栄養を吸い上げ、風雨にさらされても揺らがず支え続ける“根”の部分にある。さすれば、真に輝いているのは地中に隠れた部分ではないのか──? 2024年、我々はようやく俳優・杉咲花の根(root)に目を向ける時が来たのかもしれない。法の落とし穴にハマり、無戸籍となった主人公の生きざまを描いた昨年の『市子』を転機に、今年はあるヤングケアラーの歩みを通して社会に横たわる無理解・搾
兵庫県知事選挙で再選した斎藤元彦知事が、当選後、SNSでの誹謗中傷を抑止する条例案の検討を進めると言及した。昨今、どんな選挙であっても、おびただしい誹謗中傷やデマがSNSを中心に流れるようになってしまい、真偽を見極める間もなく膨れ上がっていく。この状況下で、立候補した人間に最低限求められるのは、そういった拡散を自分の票獲得に活用しない姿勢だ。今回、斎藤知事は、当選を目的としないと宣言した上で立候補した「NHKから国民を守る党」立花孝志氏から放たれた乱雑な発信を放置し続けた。むしろ、活用した。斎藤知事が街頭演説する前後の時間に立花氏がやってきた。聴衆の多くはその展開を知っており、あたかもカップリングツアーのように堪能した。 立花氏の言動を問題視しているのであれば、そうやってカップリングツアーの構図で語られるのを拒んだはずだが、斎藤知事はそれさえしなかった。選挙戦の間、誹謗中傷を放置していた人
10月27日に行われた集会では「我々はトランスジェンダーの狂気を学校から徹底的に排除し、男子を女子スポーツから締め出す」などと語り、選挙中はトランスジェンダーの人々を嘲笑するようなテレビ広告を頻繁に放映。その額は約2億ドル(約300億円)にのぼったという。スポーツイベントでも同様の選挙広告を流していた。 トランプは、「子どもが学校に行き、数日後には性別を変える手術を受けて帰ってくる」と頻繁に虚偽の主張を繰り返し、9月に行われた討論会では「ハリスは刑務所の不法入国者に対して“トランスジェンダー手術”をさせたがっている」などと語っていた。 主に医療や教育、スポーツ、トイレなどの観点からトランスジェンダーへのバッシングを広げるトランプ氏だが、その多くは誤った情報に基づいている。しかし、事実よりも不安を煽る言説の方が拡散されてしまう要因の一つに、多くの人がトランスやノンバイナリーの人々を身近に感じ
ファレル・ウィリアムスが語るルイ・ヴィトン、ドレイクとのビーフ、アメリカ社会の今──GQ デザイナー・オブ・ザ・イヤー 2024 ルイ・ヴィトンのメンズ クリエイティブ・ディレクターとともに、ハリウッドからニューヨーク、そしてパリへ。ファッション、映画、音楽といった多方面での活躍により、ファレルは再びポップカルチャーの中心に躍り出た。
実際ポリティカル・コレクトネスの意味や射程を定義することは難しい。歴史的には、左派の間でも自嘲や皮肉の言葉として用いられていたこともあったという。日本でこの言葉がアメリカから輸入されるようになったのは、1990年代と言われているが、広く使われるようになったのは2010年代以降だろう。アメリカの状況と同じく、「言葉狩りだ」「表現規制だ」といった揶揄の言葉として広がっていった。(アメリカでは現在、ポリティカル・コレクトネスよりも「ウォーク」(目覚めたの意味で、差別などの問題に対し意識を持つこと)という言葉が同様の文脈で使われることが多いだろう) 「ポリコレだ」と言われる場面どんな場面で「ポリコレ配慮だ」という揶揄が起きやすいか。特に社会的マイノリティをめぐって「これまで使われてきた言葉の言い換え」や「映像作品の多様性に関する表現」などの場面が多いのではないかと思う。 「言葉の言い換え」の観点で
ミック・ジャガー、81歳。キース・リチャーズ、80歳。ポール・マッカートニー、82歳。ボブ・ディラン、83歳。ブルース・スプリングスティーンが比較的若くて、75歳。とはいえ、75歳なら十分敬老優待でバスに乗れる年齢である。年金受給開始年齢をとうに過ぎたにもかかわらず、彼らロックスターは引退を拒否し続けている。ライブを開催し、多くの人を沸かせ続けている。 ザ・ローリング・ストーンズは昨年、スタジオアルバムの新作をリリースした。2022年、マッカートニーは英グラストンベリーのフェスにヘッドライナーとして登場した。このフェスでは、日曜の午後に大御所ミュージシャン向けの“レジェンド”枠が設けられているが、しばしばヘッドライナーをも圧倒する勢いを見せている。今年はシャナイア・トゥエインが登場した。 この状況は当たり前になっているが、よく考えれば奇妙なことである。若さと真新しさで構築されているであろう
ドレス ¥389,400(参考色) by RICK OWENS(イーストランド Tel: 03-6231-2970)、ピアス ¥12,804,000(予定価格) by BOUCHERON(ブシュロン クライアントサービス Tel: 0120-230-441)、リング(右手) by LORRAINE SCHWARTZ(lorraineschwartz.com)、リング(左手) 参考商品 by JACOB&CO.(ジェイコブ 銀座 Tel: 03-6281-4777) ビヨンセの快進撃が止まらない。 今年の春にリリースされた8枚目の最新スタジオアルバム『カウボーイ・カーター』の中盤、鳴り響くアラームと轟くビートの中で、このプロジェクトのミッション・ステートメントを明確にする語りが入る。ひとつの枠に収まらない、幅広いクリエイティビティを持ったアーティストにとって、ジャンルという概念は束縛でしかな
平野啓一郎さんのデビュー作『日蝕』を見てほしい。物語のクライマックスにたどり着くと、「…」(三点リーダー)や「‥」(二点リーダー)が活字にして何文字分も続く。そこに至るまでも「……」や「──」の多い小説なのだが(注・縦組みの原作ではリーダーは「センター揃え」)、ここで堰を切ったように「……何に?……光に、…………」とリーダーが溢れ出し、しまいには何行にもわたってリーダーだけとなり、そして拡散するようにリーダーもまばらとなって、空白の行が続くようになる。そこでページをめくると、見開きの両ページが全面「空白」だ。これは書籍によくあるページ調整のための「白ページ」ではない。本来、活字で埋まっているはずのところが埋まっていないのも著者の「表現」であり、その証拠に170、171とノンブル(ページ番号)もしっかり印字されている。白ページならふつうノンブルは記さない。いきなりこの書物を見せられたら、ひょ
1979年10月26日、独裁者と言われたパク・チョンヒ(朴正煕)大統領が側近の手によって暗殺された。民主化を期待する国民の声が高まるなか、独裁者の座を狙いクーデターを企てる者がいた。本作は史実に基づき、クーデターの首謀者であるチョン・ドゥグァンとそれを阻止しようとした高潔なイ・テシンの9時間に渡る攻防を生々しい緊張感をもって描いた歴史サスペンスだ。 プラハの春ではなく、ソウルの春題名となっている「ソウルの春」は、1968年のチェコスロバキアにおける「プラハの春」にちなんだ呼び名で、1979年10月26日のパク・チョンヒ(朴正熙)大統領暗殺から始まる韓国の民主化期間を指す。プラハの春同様、これもまた軍事勢力によって短期間で断ち切られることになるのだが、プラハと違うのは、こちらを終わらせたのが自国の軍であったことだ。映画は「春」の部分ではなく、一部軍人によるこのクーデターに焦点を絞る。クーデタ
効果的な股関節ストレッチを求めてここに辿り着いた人は、一日中座っていることがどれだけ過酷かはすでにご存知だろう。デスクワークは首の痛みを、また背中、そして特に腰の痛みを呼び寄せる。腰のストレッチは下半身の痛みを和らげるのに役立つが、股関節屈筋を伸ばす方法は正しく知っておかなければならない。さもなければ、怪我をしてしまう恐れがある。 股関節が硬くなる原因は?硬い股関節はよくある悩みだが、理学療法士からはいくつか追加の質問をされるはずだ。「『股関節が硬い』という認識や感覚には、様々な原因が考えられます」。医療会社セレクト・メディカルのスポーツ理学療法ディレクターで、米フィラデルフィアの「ノヴァケア・リハビリテーション」のスポーツ研修ディレクターでもあるジョエル・ロス博士(PT、DPT、OCS、CSCS)は言う。 股関節に痛みやこわばりを感じている人の多くは、その不快感を「硬い」と表現するが、こ
KANDYTOWNの終演や舐達麻の躍進、BAD HOPの東京ドームのラスト・ライヴと解散、さらに千葉雄喜の始動と新たな若い才能の台頭。そして、ストリートとインターネットの関係の複雑化、ジェンダーの多様化、多種多様なオルタナティヴの開花も進行している。2020年代の折り返し地点を目前に、再び大きな転換点を迎えたかにみえる日本のヒップホップ。そんなシーンの最前線で活躍するアーティストやレジェンド、フェスやその主催者などへの取材を通して、「ヒップホップ・ジャパンの時代」を多角的に検証する短期連載。 1990年生まれのプロデューサー/DJのtofubeatsは、近年活況を呈する国内のヒップホップ・シーンを冷静に、そして好奇心を持って観察、分析しているように感じられた。「既成のものを捉え直す面白さをヒップホップから学んだ」と語る彼は、クラブ/ダンス・ミュージックとヒップホップを行き来しながら創作を展
KANDYTOWNの終演や舐達麻の躍進、BAD HOPの東京ドームのラスト・ライヴと解散、さらに千葉雄喜の始動と新たな若い才能の台頭。そして、ストリートとインターネットの関係の複雑化、ジェンダーの多様化、多種多様なオルタナティヴの開花も進行している。2020年代の折り返し地点を目前に、再び大きな転換点を迎えたかにみえる日本のヒップホップ。そんなシーンの最前線で活躍するアーティストやレジェンド、フェスやその主催者などへの取材を通して、「ヒップホップ・ジャパンの時代」を多角的に検証する短期連載。 日本にヒップホップが入ってきたのは1980年代前半。その後、アンダーグラウンドなシーンが形成され、1994年のEAST END×YURIの「DA.YO.NE」、同年のスチャダラパー「今夜はブギー・バック」の全国的ヒットにより、老若男女に広く「ラップ」が認知されることになる。 一方、90年代のUSではギ
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