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落語というものはおとしばなしというくらいで、落ちが付いていなければどんなによくできた話 でも落語ではない。反対に話が少々まずくても落ちが付いてさえいれば落語と言っていいので ある。落ちがわかっても言わないように。  ●ごめんください。お早うございます。先生、お早うございます。おい、先生。とっとと起きやが れ▲何だ何だ。朝早くからにぎやかなことだな。はいはい、いま開けますよ●お早うございます ▲おお、八五郎殿か。めずらしいことだな。何か御用かな●へえ、昨日の晩思いついたんです が、先生とっくにお休みだったので、今日になるのを待っていまして。ところがまああんまりうれ しくて、いても立ってもいられなくなりまして、仕事前のこんな時分におじゃました次第で。実は 先生にお願いがありまして。 ▲ほう、何かよいことか。それならまあ、そこに立っていないでこちらにお上がりなさい●それじ ゃおじゃまします。へえ