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新内閣発足
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「ロケットスタート」を切った高市早苗首相。永田町には毎度の“解散風”が吹いているが…(写真:UPI/アフロ) 高市早苗内閣の高支持率を背景にして、自民党内からにわかに衆議院の早期解散論が浮上している。少数与党から過半数回復の近道として「一か八か」の勝負を期待する声もあるが……。それでも自民党が解散・総選挙など絶対にやれない事情を「日刊ゲンダイ」第一編集局長の小塚かおる氏がレポートする。 「今なら自民単独での過半数を取り戻せる」とけしかける主戦論者 「今しかない」 最近、自民党内でそんな声が上がっている。衆議院の解散・総選挙をやるなら今しかない、ということ。10月下旬に召集されたばかりの臨時国会(会期は12月17日まで)で衆議院解散に踏み切るべし、というものだ。 もちろん、伝家の宝刀を抜くか抜かないかの判断は高市早苗首相にあるが、新政権が発足してまだ2週間足らずなのに、早くも「今しかない」と
記者からの追及には「真摯に受け止める」「ご意見として受け止める」と決まり文句を繰り返す斎藤知事。写真は囲み取材で議長からの苦言について問われたときのもの 「SNSの勝利、オールドメディアの敗北」と言われた昨年の兵庫県知事選からまもなく1年(11月17日に投開票)。県議会の不信任を受けた失職から111万票余りを獲得し、再選された斎藤元彦知事だが、告発文書に端を発した県政の混乱と県民の分断は一向に収まらない。直近の議会や記者会見では、質問に答えない答弁、個人PRのようなSNS、県の不祥事に対する説明の遅さなど、知事の情報発信のあり方にあらためて批判が高まっている。(以下、文中敬称略) (松本 創:ノンフィクションライター) 兵庫から宮城へ広まったデマと誹謗中傷のSNS選挙 「兵庫県の知事選挙の時になあなあにしてしまった結果、このようなことが起こってしまったと思います」 10月26日に行われた宮
高市政権と閣外協力する日本維新の会は、衆院議員定数の1割削減を要求している。具体的には比例区から選出される50議席ほど減らすという方針だが、「少数政党潰しだ」という批判の声も上がっている。選挙制度に詳しい政治学者の河村和徳・拓殖大学政経学部教授は今回の案を「自分たちが痛まない『身を切る改革』だ」とする。どういうことか。 (湯浅大輝:フリージャーナリスト) 自らは痛まない「身を切る改革」 ──高市総裁率いる自民党と日本維新の会による連立政権合意書には、「衆院議員定数の1割の削減」と記載されています。維新の藤田文武共同代表は「比例でバッサリいったらいい」とするなど本気度は高いように見えますが、河村さんはどのように見ていますか。 河村和徳氏(以下、敬称略):「衆議院の議員定数の1割削減、それも比例から」という案を日本維新の会が提示したのは党利党略と言われてもしかたないでしょう。 同党は比例代表か
AI導入の検討はすでに過去のお話 米オープンAIが生成AIの最新版「GPT-5」のサービスを始めてからもうすぐ3か月。 社会はすでにAI導入を検討する段階から、AIを前提として設計する段階へと進みました。企業も学校も行政も、GPT-5をどう生かすかを軸に仕組みを再構築しています。 もはやAIを使うかどうかではありません。AIとどう共に進化するかが問われています。 AIに仕事を奪われるのではなく、AIを使ってどうやって我々は、進化していくかという段階に来たのです。 この変化の本質は、技術の進歩ではなく、人間の知性のあり方そのものの変化にあります。私たちはいま、AIとの共進化という新しい時代の入り口に立っているのです。 GPT-5は、もはや答えを探す存在ではなく、考えることを代行する存在になりました。 例えば、GPT-5を導入しているある大手コンサルティング会社では、クライアントの経営課題をG
科学技術の自立・自強を加速し「新質生産力」を発展 [ロンドン発]中国共産党の第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が10月20~23日開かれ、コミュニケが発表された。ドナルド・トランプ米大統領が最先端AI(人工知能)半導体供給網からの“中国外し”を露骨に進める中、習近平総書記(国家主席)は科学技術の自立・自強を唱える。 コミュニケは「質の高い発展において顕著な成果を得る」「科学技術の自立・自強を著しく向上させる」など来年以降5カ年計画の7項目を掲げ「現代産業システムの構築と実体経済の基盤強化」「高水準の科学技術の自立・自強を加速し『新質生産力』の発展」を強調した。 陰和俊・科学技術部長は記者会見で「科学技術の自立・自強を加速し『新質生産力』の発展を先導することが明確に位置づけられた」と説明した。新質生産力とはAI・量子技術・新エネルギー・先端製造などデジタル化・知能化・グリーン化を支
(勢古 浩爾:評論家、エッセイスト) 今年の6月、司馬遼太郎の『街道をゆく』(朝日文庫)全43巻をやっと読み終えた。読み始めてから何年かかったのだろう。 あいだに、どうしても他に読みたい本が出てきて、それが図書館の本だったりすると、そっちを優先するため、『街道をゆく』はその都度、遅れるのである。 しかし遅れるのが、まったく苦にならないのだ。それだけ全43巻を長く楽しめるからである。 それほどまでに、このシリーズは読書の愉しさを与えてくれた。 いや、それまでも読書一般の愉しさはあった。だから本を読んできたのだ。しかしこのシリーズの愉しさは、また別種の味わいがあったといわねばならない。 多少大げさにいうと、その1行1行、1頁1頁、1巻1巻を満喫し、堪能したのである。それだけではない。大いに勉強にもなったのである。 78年生きてきて、こんな読書体験は初めてだった。 ところが作家の今村翔吾は、この
昨年11月、ブラジルのリオデジャネイロで開催されたG20サミットに合わせて会談した習近平主席とスターマー首相(写真:代表撮影/ロイター/アフロ ) 中国資本は39兆円近い英国企業・不動産を所有 [ロンドン発]中国側に情報を流していたとして公務機密法違反罪に問われた英保守党内の中国研究グループ事務局長ら2人の起訴を取り下げた英国が中国マネーの草刈り場になっている実態が英高級日曜紙サンデー・タイムズ(10月25日付)の調査報道で浮き彫りになった。 それによると、中国資本は計442件1900億ポンド(約38兆6000億円)にのぼる英国の企業や不動産を買い漁っていた。2021年1340億ポンド(約27兆円)、23年1520億ポンド(約31兆円)と激増。難民申請者を収容する「難民ホテル」も3つ含まれている。 中国国営観光企業傘下のキュー・グリーン・ホテルは英国で60超のホテルを経営。うちチェシャー、
高市早苗内閣の発足によって、「スパイ防止法」が政治の大きなテーマとなって急浮上してきました。制定に熱心な高市氏が新首相に就任したことに加え、自民党と日本維新の会の連立合意書でも2025年中の検討開始が盛り込まれたからです。スパイ防止法は1980年代に自民党が制定を試みたものの、野党や法曹界、学会などが「人々の日常会話も処罰の対象になり、密告・監視社会を生む」として強硬に反対し、実現に至りませんでした。そうした経緯も振り返りつつ、スパイ防止法とは何かをやさしく解説します。 (フロントラインプレス) 「スパイ防止法」制定に向けた政治環境は? 第104代の総理大臣に選ばれた高市早苗氏は、それに先立つ自民党総裁選の公約にスパイ防止法の早期制定を掲げていました。石破政権下のことし5月には、自民党の治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会の会長として、スパイ防止法の導入検討を含む治安強化策を取りまとめ、提言
2025年10月17日、中国国防省は、人民解放軍の最高指導機関・共産党中央軍事委員会の何衛東副主席や、同委メンバーで政治工作部主任を務めた苗華氏ら軍幹部9人について、「重大な党の規律違反」により党籍と軍籍の剥奪処分を受けたと発表した。 何衛東氏は、中央軍事委員会では主席を務める習近平主席に次ぐ高位で、制服組トップの一人である。 党内ではトップ24人に入っていた政治局員で、現役の政治局員が失脚するのは、2017年に党籍剥奪などの処分を受けた孫政才・元重慶市党委員会書記以来である。 処分が発表された9人は、全員が軍最高位の上将で、今後、軍内の司法手続きで裁きを受ける。 人民解放軍で台湾を担当する東部戦区の司令官だった 林向陽氏や、核・ミサイルを運用するロケット軍で司令官を務めた王厚斌氏ら作戦部門のトップ級も含まれている。 国防省報道官は「職務に関わる犯罪への関与も疑われ、金額は巨額で、影響は極
(小林 啓倫:経営コンサルタント) ノーベル経済学賞受賞者である経済学者のハーバート・サイモンは、1971年に発表した論文の中で、「情報の豊かさは注意力の貧しさを生み出す(A wealth of information creates a poverty of attention)」と指摘した。情報が過多になると、人間がそのすべてを処理できなくなるため、その中の何に関心を向けるかという「注意」が相対的に不足するようになるという話である。 1997年、社会学者のマイケル・ゴールドハーバーはサイモンの考えを発展させ、インターネットの台頭により、物質的な経済から「注意」を基盤とする経済へ移行しつつあると主張。その状況を「アテンション・エコノミー(Attention Economy、日本語では「注意経済」や「関心経済」などと訳される)」と名付け、注意が通貨のように機能するという概念を提唱した。 2
(大井 赤亥:政治学者) 「改革反対」勢力と見なされる左派 「保守と革新」は55年体制の日本政治を枠づけてきたイデオロギーの型だが、現在、40代以下の若年世代は「革新」の側に維新を、そして「保守」の側に自民党と共産党をおくという(遠藤晶久)。現在の日本政治は、有権者の世代交代に伴い、旧来の常識では理解できない展開を示している。 不透明な政治において一つたしかなことは、かつての「革新」勢力を引き継ぎ、現在、ジェンダーや反差別、社会保障の充実を掲げて権力を批判する左派やリベラル派が、時代の変化のなかで有権者から乖離し、現役世代にとって「保守的」な人々と映っているという現象である。 現在の日本社会は人口減少や少子高齢化に規定され、快刀乱麻を断つ根本的解決や、利害調整を度外視した革命的決着というのは存在しない。誰が政権を担おうと、行政のとれる政策の裁量は限られており、眼前の課題に対して、プラグマテ
(小林 啓倫:経営コンサルタント) いよいよ到来した「ステーブルコイン元年」 今年は日本における「ステーブルコイン元年」であると言われている。ステーブルコインという言葉を聞きなれない方も多いと思うが、これはステーブル(stable、英語で「安定した」という意味)という名前が示す通り、価格が安定するように設計された暗号通貨を指す。 暗号通貨は通常の通貨と違い、政府や銀行など中心で管理する存在がなくても成立するため、個人間や企業間での送金や決済が安価かつ迅速にできる。ただ、ビットコインなど一般的な暗号通貨では、その価格が大きく変動する。 それは投資という観点からは魅力になり得るのだが、朝起きたらその価格が大きく変わっていた、というのでは決済や送金の手段としては安心して使用できない。 そこでステーブルコインは、米ドルなどの法定通貨と1対1で連動させる(つまり「1ステーブルコインをいつでも1米ドル
(小林 啓倫:経営コンサルタント) ランサムウエアと戦う人々を描いた『ランサムウエア追跡チーム』 ランサムウエアの被害が続いている(「ランサムウェア」と表記される場合もあるが、この記事では「ランサムウエア」で統一したい)。9月末には、大手飲料・食品企業であるアサヒグループホールディングス(アサヒGHD)に対して、Qilinというロシア系のハッカー集団による攻撃が行われた。 それにより大規模なシステム障害が発生し、国内全拠点の生産・出荷の即時停止という深刻な事態が発生。この記事を執筆している時点でも影響が残っており、アサヒGHDの主力商品であるビール製品の一部で供給が滞っている。 さらに先日、法人向け通販企業のアスクルに対する攻撃も発生。こちらはまだ犯人は特定されていないが、システム障害により同社の受注・出荷業務が停止に追い込まれている。現在、復旧作業と原因究明が進められているものの、本記事
それ以前の2022年2月から2022年8月までの数は公表されていないので、2022年の9~12月間の数字から推測すれば、6か月間でおそらく1800発ほど撃ち込んでいると考えられる。 つまり、ロシアは侵攻開始から約1万発以上のミサイルをウクライナに撃ち込んでいるのだ。 とはいえ、今年になってその数量は減少している。また、その種類にも変化が見られる。 ミサイル攻撃数や種類の変化について、その実態と理由について考察する。このことで、ロシアがいかに苦境に陥っているのか、また、北朝鮮にどの程度依存しているのかが分かる。 ロシアの今の苦悩が分かれば、これまで1万発を超えるミサイルを撃ち込まれているウクライナに、欧米日は何を支援すべきなのか分かる。 そこから、ロシア国内にミサイル攻撃を行い、ロシアが戦争を継続できなくなるように、改めて米欧がウクライナに何を供与すべきであるかを提言したい。 1.ロシアミサ
歴史を振り返っても、政教関係を持続していくのは極めて困難なことである。政治と宗教が目指す「目的」と「手段」が、逆転してしまうからだ。今まさに政治と宗教の関係がリセットされた。そしてこれから、宗教政策の本格始動など、新たなる局面を迎えるのだろうか。 公明党は結党以来、創価学会の動員を背景にして常に安定的な得票を獲得してきた。創価学会は仏教の一形態である法華系の在家団体で、公明党は信仰を背景にした強大な集票力を誇っていた。わが国では唯一の「宗教政党」と言える。 だが、わが国の伝統仏教教団は総じて、安定的に政治活動ができるほどのモチベーションや集票力を持っていない。 確かに、仏教の僧侶が政界入りすることは、しばしばある。だが、所属する宗派が候補者の「推薦」はしても、教団を挙げて選挙・政治運動を展開するということはまずなかった。日本の多くの伝統仏教は、「社会を変えたい」という信仰理念を持たないから
(渡辺 喜美:元金融担当相、元みんなの党代表) 政局で問われる政治家の「反射神経」 公明党の連立離脱宣言以降、高市政権の誕生に暗雲が垂れ込めていたが、日本維新の会との連立協議が突如始まり、17日には「大きく前進」して終了した。 維新は、国会議員定数1割削減や企業団体献金の禁止、食料品の2年間消費税ゼロなどを主張する。本稿執筆時点(18日)ではそれぞれの主張の行方は不透明ながら、高市政権の誕生はほぼ確定した。 自民・維新の間には「閣外協力」案も浮上しており、仮に連立が成立に至らなくとも、維新が野党連合に乗ることはない。従って玉木首班は事実上ついえた。玉木氏は維新に対し「自民と組むなら早く言ってよ」と恨み節である。
書店や読書人口の減少と読書離れのニュースが報じられる一方で、本を出版したいとエージェントの門を叩く人は増えている。いま出版エージェント界隈ではどのような変化が起きているのか。1500冊以上の出版企画に携わり、数々のベストセラーを生み出してきた作家のエージェント・鬼塚忠氏が語る。 ※本書は『最強の出版バイブル』(KADOKAWA)の一部を抜粋・編集しています。 出版社は株式会社、きれいごとは建前 現場の書籍編集者は、よく著者に「いい本を作りましょう」と言います。もちろんそういう気持ちは心の中にあることにはあると思いますが、それが最優先事項とは限りません。いい本を出すことより、売ることが重要視されているからです。 出版社の多くは株式会社です。出版は文化の一翼を担っていると言われますが、ボランティアで本を出しているわけでは当然なく、株式会社なので、大学出版局などある程度利益を度外視できる版元を除
(小林 啓倫:経営コンサルタント) 弁護士が「言い訳」にも生成AIを使用 2025年10月、ニューヨーク州最高裁判所で前代未聞の事件が起きていたことが報じられた。ニュージャージー州の弁護士マイケル・フォーテが訴訟で使用する文書を生成AIで作成し、そこに偽の判例が含まれていたことが発覚したというのがそもそもの発端だ。 ただ、問題はそこで終わらなかった。 この訴訟における相手側の弁護士が、フォーテに対する制裁を求める申し立てを提出。それを受けて、フォーテはなぜ生成AIを使用したのかを説明する文書を提出したのだが、その書面にも生成AIによる誤情報が大量に含まれていたのである。 フォーテは当初、AIの使用を否定も肯定もせず、誤った引用を「正確な法的原則を無害に言い換えたもの」として正当化しようとしていた。また「AIを使用したが、精査されていないAIは使用していない」と主張する一方で、責任の一部をス
ドイツのライヒェ経済相は10月8日「ドイツ経済は2019年以降、足踏み状態だ」と危機感を露わにした。 ドイツ経済は昨年まで2年連続でマイナス成長に陥っている。ドイツ政府は秋の経済見通しで「今年の実質成長率は0.2%増」と4月時点のゼロ%から小幅に上方修正したが、達成できる見込みは低いと言わざるを得ない。 ドイツの8月の鉱工業生産指数は前月比4.3%減少し、ロシアのウクライナ侵攻開始直後の2022年3月以来、3年超ぶりの大幅な落ち込みとなった。 ドイツの8月の輸出も市場予想(0.3%増)に反して前月比0.5%減少した。トランプ関税が災いして対米輸出は前月比2.5%、前年比20.1%減少した。ドイツ卸売・貿易業連合会は「今年のドイツの輸出は前年比2.5%減少する」とみている。 ドイツの企業倒産件数は増加する一方だ。ドイツ政府によれば、今年上半期に地方裁判所に登録されたドイツ企業の倒産件数は前年
長引く令和のコメ騒動。自民党総裁に就任した高市早苗氏も「食料安全保障の確立」を掲げるなど、コメに関する議論が収まらない。埼玉県や栃木県などでコメを中心に330ヘクタールの作付面積を持つ中森農産の代表の中森剛志氏(37)は「今のままの農業政策では、コメの生産体制が持たない」と危機感を強める。2017年に同社を創業し、8年で「メガファーム」に成長させた中森氏に、コメ政策の問題点を聞いた。(前編/全2回) (湯浅大輝:フリージャーナリスト) >>後編:日本に「農業版パランティア」を!大規模コメ農家・中森農産が描くニッポンのコメ復活戦略 「コメが足りなくなるはずがない」と信じた農水省 ──「令和のコメ騒動」で明らかになったのは、コメの供給不足でした。農林水産省は一時、「コメが足りないことはない」としていましたが、結局「2024年産米は需要に対して生産が32万トン不足していた」と認めました。二転三転
(山本一郎:財団法人情報法制研究所 上席研究員・事務局次長) 最高に面倒くさいことになっている自由民主党と公明党の連立解消を巡る残念な状況と今後の政局の展開についてなんですが。この問題は単なる政党同士の対立ではなく、長年にわたる両党の関係とその根底にある国民の政治不信、そして総理の座を巡る緊迫した状況が複雑に絡み合っていることがわかります。 まあ、皆さんいろんなことは仰いますよ。お立場や考え方によっては、この手の、まるで熟年離婚のような寸劇は「苦労しているかみさんを長年顧みなかった亭主が悪い」とか「妻も、いざ別居となるとひとりではやっていけないから別の男に走るんじゃないか」などなど、いろんな無責任な野次が飛び交うのが常です。 私もこんな状況でないならば、割とウキウキで双方に対して「お前らいい歳して何してんだよwww」と野次っていたであろうことを考えると、いま好き放題論評を書いている人たちに
「6割の出来でいいからスピードを重視せよ」NECの経営トップのひと言は、“間違いを恐れる”文化をどう変革したか? 2030年、バブル世代が大量退職を迎え、属人的なノウハウに依存してきた営業現場は、深刻な危機に直面する。この状況を乗り越えるには、社内に眠る「営業の知」を掘り起こし、経営資源として位置付けることが欠かせない。本稿では『2030年の営業』(水嶋玲以仁、天白由都、深瀬正人著/日経BP 日本経済新聞出版)から内容の一部を抜粋・再編集。企業の取り組み事例から、「営業の知」を手にするための道筋を探る。 今回は、NECが生成AIによる業務改革を進める中で、保守的な企業風土を変えるために講じたさまざまな工夫を紹介する。 業務改革を動かす“やってみる”を許す空気 ■「文化設計」に取り組む NECで進み始めた生成AIを活用した業務変革の裏には、制度やツールだけでは説明できない「空気の変化」がある
全国で山林の乱開発を伴って進められているメガソーラー事業。自民党新総裁の高市早苗氏も慎重な姿勢を示すなど、国民的関心事になっている。北海道の釧路湿原での計画をはじめ、各地で地域住民による反対運動が起きているが、実際に事業を止められたケースは少ない。 そうしたなか2024年、静岡県函南町で山林を切り開き、約65ha(東京ドーム約13個分)約10万枚のパネルが敷き詰められるメガソーラー計画が阻止された。反対運動の中心人物は同町在住の山口雅之氏(67歳)だ。元大阪府警警視という経歴を持つ山口氏は全国のメガソーラー反対運動をまとめるべく「全国再エネ問題連絡会」を立ち上げた経緯もある。山口氏が考えるメガソーラー計画との戦い方とは。 (湯浅大輝:フリージャーナリスト) 函南メガソーラー計画を阻止…なぜ山口氏は立ち上がったか インタビュー本編に入る前に、函南メガソーラー計画が中止に至った経緯を簡単に振り
(小林 啓倫:経営コンサルタント) ディカプリオの新作映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』 レオナルド・ディカプリオ主演の最新映画『ワン・バトル・アフター・アナザー』が公開中だ。監督は『マグノリア』や『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』などで知られるポール・トーマス・アンダーソンで、米国では批評家から「先見性と政治的視点を兼ね備えた、今年のベスト映画の1つ」などと称賛される一方、右派や保守派からは「左翼暴力を擁護する、タイミングの悪い弁明」など激しく非難され、 国を二分する社会現象となっている。 以後、『ワン・バトル・アフター・アナザー』の中盤までのストーリーをネタバレするので、知りたくないという方はいったんここでストップしていただきたい。 ※ ※ ※ なぜそのような賛否両論が起きているのか。簡単にストーリーを解説しておこう。 主人公となるのは、ディカプリオ演じるパット・カ
「自動車王国」ドイツの現実路線への回帰 [ロンドン発]フリードヒ・メルツ独首相は欧州連合(EU)が掲げる2035年の内燃機関(ガソリン、ディーゼル)車の新車販売禁止目標の撤廃を求めている。かつての「自動車王国」ドイツの現実路線への回帰なのか、それとも「チャイナショック2.0」への白旗なのか。 欧州の自動車メーカーは中国勢との激しい競争に苦戦している。独自動車メーカーのフォルクスワーゲン(VW)やメルセデス・ベンツはEV(電気自動車)化に苦しんでおり、「2035年という期限は非現実的。時間が必要」と政府に対応を迫っていた。 独自動車産業は昨年までに5万人以上の雇用を喪失。メルツ氏は自動車税免除や低所得者向けEV購入助成を継続、充電インフラ整備支援で電動化を進める一方、プラグインハイブリッド(PHEV)やEVの航続距離を伸ばす小型発電機、カーボンニュートラル燃料を併用する方針だ。 バッテリー電
AIに注力するテック企業の評価額は割高 [ロンドン発]英中央銀行、イングランド銀行の金融政策委員会(FPC)は10月2日付議事録を公開、その中で「株式市場のバリュエーション(評価額)は割高に見え、特に人工知能(AI)に注力するテック企業はその傾向が顕著」と指摘したことが大きなニュースになった。 議事録によると、多くのリスク・プレミアム(リスクに対する追加利回り)指標は一段と圧縮され、世界的なクレジット・スプレッドは歴史的な低水準に近づいている。株式市場の評価額は第2四半期以降上昇し、史上最高水準に迫る。 好調な第2四半期決算に支えられたビッグテック企業の株価上昇で米国株式指数(特にS&P500)内での集中度は過去最高水準に達している。S&P500の上位5銘柄が占める時価総額シェアは約30%に達し、過去50年間で最も高い。 特に米国株式の評価額は割高に見える。景気変動調整後のPER(株価収益
(尾中 香尚里:ジャーナリスト、元毎日新聞編集委員) 首相になれるか、崖っぷちの高市総裁 自民党の新総裁に高市早苗氏が選ばれてからわずか1週間足らず。公明党は10日、自民党との連立政権からの離脱を決めた。公明党の斉藤鉄夫代表は、自民党との政党単位での選挙協力を行わないことまで早々に明言しており、離脱への意気込みは相当なものだ。 「フルスペックの総裁選」という長い政治空白を作ってまでトップの首をすげ替え、連立の枠組みを拡大して安定政権を作ろうとした自民党のもくろみは、逆に連立相手の公明党を失い、自民党が孤立するという真逆の結果を生んでしまった。高市氏は就任早々、「果たして首相になれるのか」という崖っぷちに追い込まれている。 それにしても、昨年秋の衆院選で石井啓一前代表が落選するほどの大敗を喫し、少数与党に転じた時も、夏の参院選で再び大敗して衆参で少数与党となった時も、石破茂首相が党内抗争に敗
外交では「平和の党」として、リベラル色を打ち出している。歴史認識をはじめ、中国との関係を重視し、首相など公人の靖国神社参拝には反対である。 また、外国人との共生を重視し、外国人排斥には異を唱える。さらに、「クリーンな政治」を目指して、政治とカネをめぐる不祥事には厳しく対応する。企業・団体献金には厳しい規制を設ける。 以上のような立場が、高市の政治信条や政策とは相容れないことは明白である。 10月7日に、公明党の斉藤鉄夫代表と高市との党首会談が行われ、連立政権を継続するか否かを含めて議論が交わされた。しかし、両者の見解の相違は完全には埋まらず、協議を継続することになった。
◎「支持率下げてやる」報道陣の一部の声が生配信で拡散か、自民・高市早苗総裁の取材待機中 注意すべきは、「炎上」していたのは日本テレビの配信動画であって、日本テレビ関係者の声かどうかはわからなかったという点だ。状況からマスコミ関係者であることはほぼ間違いなかったが、所属社は不明であった。 炎上から2日後の10月9日、時事通信社が映像センター写真部所属の男性カメラマンの発言であることを確認し、厳重注意の処分としたことを発表した。同社の藤野清光取締役編集局長は、雑談での発言とはいえ、報道の公正性、中立性に疑念を抱かせる結果を招いたとして謝罪している。 ◎本社カメラマンを厳重注意 「支持率下げてやる」発言―時事通信社:時事ドットコム 概要はこうだ。 約25年の歴史をもち、盤石な日本政治の基調と思われてきた自公連立だが、ここに来て相当揺らぎ、暗雲が漂い始めている。1999年に自由民主党と公明党が連立
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