岩手県北上市で10月17日、温泉従業員の男性の遺体が発見され、そばにいたクマ1頭が駆除された。わずか9日前にも同じ地域で別の男性がクマに襲われて死亡するなど、県内のクマによる人身被害が過去に例のないレベルに達している。森林総合研究所の専門家は「完全にフェーズが変わった」と警鐘を鳴らし、警戒を呼びかけている。 相次ぐ人身被害に専門家が危機感 10月17日、北上市和賀町岩崎新田の山林で男性の遺体が発見され、そばにいた約1.5mのクマが猟友会によって駆除された。 現場からほど近い温泉では、前日の16日に露天風呂の清掃作業をしていた60歳の男性従業員が行方不明となり、現場からは血痕や動物の体毛が見つかっていた。 男性従業員がクマに襲われた露天風呂 この記事の画像(10枚) 21日になって、遺体は16日に行方不明になっていたこの男性従業員だと判明した。司法解剖の結果、首や背中などに大きな損傷がありク