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新内閣発足
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7回にわたる厳しい面接を受けた末、デービッド・ダニエルズ4世氏は採用担当職での内定が目前だと感じていた。しかし結果的に内定には至らなかった。最終段階のリファレンスチェック(前職照会)で、多様性・公平性・包摂性(DEI)関連の経歴が話題に上り不安視されたことを後で知った。 ニューヨーク在住でヨガウエア小売り大手ルルレモン・アスレティカなどで働いた経験を持つダニエルズ氏は、履歴書にDEIの文字があることが、ただでさえ厳しい雇用環境の中で「烙印(らくいん)」のように感じられると話す。「DEIに関わっていた人は採用したくない、という空気がある」という。 数年前まで、多様性分野での経験は米雇用市場で「引く手あまた」を意味した。しかし今や、足かせになっている。 多様性推進の取り組みが排他的だと保守派に批判され、トランプ米大統領が「違法なDEI」と呼んで攻撃したことを受け、企業の間で見直しの動きが広がっ
9月の米消費者物価指数(CPI)は市場予想を下回る伸びにとどまった。米連邦準備制度理事会(FRB)にとっては来週の会合以降も利下げを続ける余地が生まれる可能性がある。今回の統計は政府機関閉鎖の影響で発表が遅れていた。 変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIは前月比0.2%上昇-市場予想は0.3%上昇3カ月ぶりの低い伸び前年同月比では3%上昇-予想3.1%上昇総合CPIは前月比0.3%上昇-予想0.4%上昇前年同月比では3%上昇-予想3.1%上昇キーポイント 今回の予想を下回る数値は、追加利下げに慎重な複数のFRB当局者にとっても歓迎すべきサプライズとなった。FRBは来週の会合で利下げを実施すると広く予想されているが、12月のさらなる利下げ判断を後押しする可能性がある。 9月のCPI統計は当初10月15日に発表の予定だった。10月1日に政府閉鎖が始まって以降、米労働統計局(BLS)は大
米トランプ政権は、量子コンピューター業界への資金支援の可能性について、関連企業と初期段階の協議を進めている。米中の間では技術覇権争いが激化しており、量子コンピューターもそうした分野の一つだ。 事情に詳しい複数の関係者によると、商務省の複数の当局者は量子コンピューター業界幹部と、国家安全保障上重要と見なされる企業やプロジェクトを対象に国内半導体業界支援法(CHIPS法)に基づく資金を活用する可能性について意見交換を行った。協議はまだ予備的段階にとどまっており、資金規模や株式取得など具体的な話し合いには至っていないという。 資金支援を実施する場合、政府は見返りを求める方針を示している。関係者らは、協議は非公開だとして匿名を条件に語った。関係者は詳細は明らかにしなかったが、インテルの株式を政府が約10%取得することで合意した事例が、一つの参考になる可能性があると指摘した。 関連記事:米政府、イン
韓国の現代自動車とLGエナジーソリューションが米国で建設する工場に9月、移民・税関捜査局(ICE)が強制捜査に入った。数百人の労働者が不法就労の疑いで拘束され、大きな関心を集めた。 一方で、米トランプ大統領は高度な外国人技術者向けの就労ビザ「H-1B」の新規申請に10万ドル(約1500万円)の手数料を課す大統領令にも署名した。米ウォルマートはH-1B取得が必要な人材の採用を一時停止するなど、現地企業に影響が出ている。 同氏は就任以来不法移民の取り締まりやビザの制限を強化しており、日本企業が今後標的となるリスクは依然くすぶる。米国には、24年時点で41万人超の日本人が住み、日本企業関連の拠点が9600超と、米国の入国管理の厳格化は日本企業にとっても無視できない。ビザ取得や出張など渡航に際して気をつけるべき点や、H-1Bビザ手数料引き上げ影響などについて解説する。 ビザ取得での注意点は何か
日本の自動車メーカーなどで構成する日本自動車工業会は23日、オランダの半導体メーカー、ネクスペリアから自動車部品メーカーに対して、納品が保証できない可能性について通知があったことを確認したと明らかにした。 自工会の片山正則会長(いすゞ自動車会長)は声明で、該当のメーカーが製造する半導体は電子制御ユニットなどに使用される重要な部品で、自工会の会員各社の世界生産に「深刻な影響を及ぼす事態であると認識している」とコメントした。その上で、「関係各国により迅速かつ現実的な解決がなされる事を期待する」と述べた。現在、会員各社が部品メーカーと連携して対応に当たっているという。 中国政府は今月、自国企業の傘下にあるネクスペリアに対し、国内工場からの製品輸出を禁じた。オランダ政府が経済安全保障上の問題を念頭に同社を接収したことへの報復とみられている。ネクスペリアの半導体は最先端ではないが、スイッチ操作や反動
パリのルーブル美術館で、窃盗団がフランス王室ゆかりのアクセサリーなどを奪った事件から3日たった。公式評価額8800万ユーロ(約155億円)の被害品を、フランス当局は値が付けられないほどの逸品と表現したが、今やその価値の算定は難しさを増している。 依頼を受けて盗難されたものではない限り、奪われた王室のネックレスやティアラ、イヤリングは、美術市場用語で言うところの「バーント」、つまり、価値が損なわれ、販売が難しい状態だ。映画「オーシャンズ11」を思わせるこの事件は広く報じられたため、被害品は公の場で販売も着用もできない。闇市場では、大幅な値引きが常だ。 別の選択肢として、ダイヤモンド、エメラルド、サファイアといった精巧な宝石や金地金を分解し溶解する方法がある。だが、パリ検察庁のロール・ベキュオ検事によると、被害品の大小約9000個の宝石を個別に売却しても同額にはならない。
三輪氏によれば、ランサムウエア集団は暗号資産(仮想通貨)で支払いを要求することが多いという。日本企業は仮想通貨での送金に不慣れであったことなどから、身の代金が支払われず、攻撃対象から外されてきた。ただ世界中で隙のある企業が減る中で、取り残された日本企業に攻撃が向けられていると同氏は指摘する。 サイバー攻撃は世界中で猛威を振るう。チェックポイント・ソフトウエア・テクノロジーズの調査によれば、ランサムウェア攻撃と生成AIに関連するデータリスクがかつてない高水準にまで急増しているという。英自動車メーカーのジャガー・ランドローバー(JLR)は、サイバー攻撃に伴う生産停止で資金繰りが悪化。英政府が15億ポンド(約3000億円)の融資保証に乗り出すなど、大きな被害も生じている。 ランサムウエアを使った犯罪が記録的な高水準となる中、日本企業も攻撃を免れない。バーカート氏は、日本は依然として世界有数の経済
ウォラー氏はここ数カ月、利下げ再開の必要性を訴えてきたが、政策当局者の一部は懐疑的だった。同氏は0.25ポイント利下げで十分との考えを示しており、先週ニューヨークのイベントでは「市場と国民に対して明確で一貫した政策決定を行うためには、われわれはそれぞれの立場である程度妥協する必要がある」と語っていた。 ウォラー氏の姿勢 今回の決断は、ウォラー氏の政策姿勢と、投資家の間で築かれたイメージを象徴している。元経済学教授の同氏は、中央銀行の独立性を強く擁護してきたことで知られ、データを柔軟に分析して時に主流と異なる先見的判断を下すタイプだ。個人的な野望や政治的思惑のためにその評判を犠牲にすることはない、と関係者は口をそろえる。 リスクの高い今の局面でウォラー氏には特に注目が集まる。トランプ氏は次期議長候補を検討するだけでなく、金利決定から政治を排除することを目指すFRBに対し、より強い影響力を行
米アルファベット傘下のグーグルは、自社の量子コンピューター用チップ「ウィロー」で、既存のスーパーコンピューターを上回る性能を発揮するアルゴリズムを実行した。今後5年以内に量子技術の実用化につながる重要な一歩と位置づけている。 英科学誌ネイチャーに20日掲載された論文では、「量子エコー」と名付けられた同アルゴリズムは再現性を備え、他の量子コンピューターでも実行できると報告された。グーグルは、世界最高性能のスーパーコンピューターで同じ計算を行う場合よりも、1万3000倍速く処理できたと説明。これらの成果を踏まえ、医療や材料科学など幅広い分野への応用が見込まれるとしている。 研究を総括したグーグルの量子AIチームの研究員、トム・オブライエン氏は「再現性を確保できたことは、量子技術を実社会に応用するうえで極めて大きな一歩だ」と指摘。「今回の成果で、量子コンピューティングを主流技術に一段と近づけるこ
サブプライム(信用力の低い個人向け)自動車販売店に融資を行うプライマレンド・キャピタル・パートナーズが、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請した。低所得層向けにサービスを提供する米経済の一角で、信用リスクがくすぶっていることを改めて浮き彫りにした。 同社は低所得層向けに車の販売と融資を一括して提供する「バイ・ヒア・ペイ・ヒア」型のディーラーに資金を供給している。債務利払いを履行できず、数カ月にわたり債権者と交渉を続けてきたが、今回の破産申請に至った。 プライマレンドは発表文で、破産法の管理下で事業売却を進める方針を示す一方、自社の借り手に対する融資およびローン管理を継続すると説明した。また既存の貸し手から破産手続き中のつなぎ融資の提供を受ける確約を得たとしている。 テキサス州の裁判所に提出された書類によると、同社の資産と負債はいずれも推定約5億ドル(約760億円)。
Sanae Takaichi, Japan's former economic security minister, speaks during a news conference with candidates for the Liberal Democratic Party's leadership in Tokyo, Japan, on Tuesday, Sept. 23, 2025. Photographer: Eugene Hoshiko/AP 日本初の女性首相となった高市早苗氏だが、注目すべきは性別よりも、ヘビーメタルのビートに合わせ激しく頭を振る「ヘッドバンギング」を政治の世界に持ち込んだことかもしれない。 この2週間、日本政界はまるでジェットコースターのような展開を見せた。高市氏は自民党総裁選で予想外の勝利を収めたが、公明党が長年続けてきた自民党との連立を解消。 これを受け
高市早苗首相は21日夜、新内閣発足後の就任会見を行い、「マクロ経済政策の最終的な責任は政府が持つものだ」とし、日本銀行は政府と意思疎通を図っていくことが重要だとの認識を明らかにした。 高市首相は日銀の金融政策について「経済政策の一環をなすものであることを踏まえ、日銀が政府と十分に連携を密にして意思疎通を図っていく、これが何より大事だ」と指摘した。また、金融政策の手法については日銀に委ねられるべきものだとも述べた。 昨年の総裁選で高市首相は日銀の利上げをけん制する発言をしていた。自民党総裁就任後は、金融政策の手法は委ねるとしつつ、政府の政策と整合性を取るよう促す発言を繰り返していた。来週開かれる日銀の金融政策決定会合を前に首相として改めて注文を付けた形だ。 その上で、日銀に対し、2%の物価安定目標の実現向けて、経済、物価、金融情勢を踏まえながら「コストプッシュだけではなく、賃金上昇も伴って緩
金スポット相場が急落し、12年ぶりの大幅な下げを記録した。相次ぎ最高値を更新するなど破竹の勢いだった流れから、一転して売りが優勢となっている。 金は21日の取引で一時6.3%安の1オンス=4082.03ドルをつけた。前日には4381.52ドルまで買われ、最高値を更新していた。米中通商協議の進展やドル高、テクニカル指標の過熱感に加え、米政府機関の閉鎖に伴う投資家のポジション不透明感、さらにはインドでの季節的な金需要のピーク終了といった複数の要因が重なり、相場を下押ししている。 トランプ米大統領が来週、通商問題を協議するため中国の習近平国家主席と会談する見通しとなったことで、安全資産としての金の需要は一服。急ピッチの値上がりで金の相対力指数(RSI)などの指標は買われ過ぎの領域に入っている。ドルが買われていることも、金の割高感を強めた。 同様に買いを集めてきた銀も売られ、約8%下落。銀は年初来
OpenAI、元投資銀バンカー100人余り起用-AIに金融モデル構築を訓練 Omar El Chmouri 米OpenAIが、金融モデルの構築手法を人工知能(AI)に学習させるため、元投資銀バンカー100人余りを起用したことが、ブルームバーグの入手した文書で明らかになった。業界全体で若手バンカーが担ってきた膨大な作業時間の代替を狙う。 文書によると、JPモルガン・チェースやモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス・グループの元従業員らは、OpenAIの非公開プロジェクト「マーキュリー」に外部契約者として参画している。 事情に詳しい関係者によれば、契約者はプロンプトの作成に加え、企業再編や新規株式公開(IPO)など、さまざまな取引に対応する金融モデルの構築を担当する。報酬は時給150ドル(約2万2800円)。OpenAIはまた、投資銀行のエントリー業務の代替を目指して開発中のAIの先行利
日本の30年国債利回りは今月、過去最高を更新した。10年債先物に連動するS&Pの指数は今年に入り約2%下落。ゴールドマン・サックス・グループが日本について、世界の債券市場における「弱気ショックの純輸出国」と表現するほど売り圧力が強まっている。 この取引を支える要因はいくつかある。日本の基調的なインフレ率は過去3年のほとんどで日本銀行の目標である2%を上回っているが、金利水準は依然として世界的に見て極めて低い。さらに、世界的に政府財政への懸念が広がっている。 運用資産2300億ドル(約34兆7000億円)超を擁するウエスタン・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、木村浩幸氏によると、同社は長期にわたり日本の債券市場でショート・デュレーションの戦略を取っており、今後もそれを維持する方針だ。主に5年国債の大規模なショートポジションを通じて取引を行っているという。 RBCブルーベイ・ア
中国の不動産に多額の資金を投じてきた海外投資家が、大幅な損失も覚悟の上で、相次いで物件を売却しようとしている。アジア最大の経済を長く圧迫してきた不動産セクターに、さらなる痛みが及ぶ可能性がある。 2024年後半以降、ブラックロックやカーライル・グループなどの資産運用会社が、中国国内の商業ビルを相次いで売却した。いずれも取得価格を大きく下回る水準での取引となり、融資を行っていた銀行も損失を被った。 非公開情報だとして匿名を条件に明らかにしたディールメーカーや銀行関係者によれば、他の海外機関投資家も中国不動産の売却を検討している。HSBCホールディングスやスタンダードチャータードなども、中国向け不動産融資の焦げ付きが増える恐れがあると警告している。 MSCIリアルキャピタルアナリティクスがまとめたデータによれば、海外の不動産投資家は過去15年間で、中国のオフィスビル、倉庫、ショッピングモール、
米アップルの最新スマートフォン「iPhone 17」シリーズは、例年の最新モデルより好調な滑り出しとなっている。中でも最も基本的な機種が人気を集めている。 調査会社カウンターポイントリサーチによると、17シリーズ発売から最初の10日間の販売は、米国と中国で「iPhone 16」シリーズを14%上回った。アップルの主要2市場における消費者の反応を数量で示す初のデータだ。 中でも基本モデルの17は、昨年の799ドル(約12万円)モデルに比べてはるかに高い需要を示しているという。 アナリストらは、ディスプレーの改良やストレージ容量の増加、最新半導体「A19」搭載が販売増の要因と分析している。 カウンターポイントのシニアアナリスト、アイバン・ラム氏は「性能や機能が強化された基本モデルの17に消費者は魅力を感じている」と説明。「中国では、発売初期の販売台数が16の基本モデルと比べほぼ倍となっており、
【コラム】「動かぬトランプ」に賭け、米株並みの勝算-オブライエン コラムニスト:Carolyn Silverman、Timothy L O'Brien トランプ米大統領は「情報の洪水」を起こすことが得意だ。演説や大統領令、SNS投稿、徹底したメディア露出、そして計算されたものから衝動的、挑発的な発言に至るまで様々な手段で人々を圧倒する。 それが意図的であれ偶発的であれ、トランプ氏のこうした行動は必然的に波紋を広げる。その結果、例えば大統領権限の急拡大といったトランプ氏の核心的な目標が明白であっても、全体像を把握しきれず世界は不確実性の波にのみ込まれる。 では、世界で最も影響力の大きい人物が、同時に「混乱に陥れるプロ」であるという現実に直面した市民は果たして何をすべきか。答えは深呼吸すること。注意を払い続けつつも深呼吸する。忍耐は美徳だ。 実のところ、トランプ氏が日々口にすることの大半は、ほ
A Japanese classic animation IP EVANGELION official authorized theme restaurant is opening in Shanghai, China, on May 24, 2024. (Photo by Costfoto/NurPhoto via Getty Images) Photographer: NurPhoto/NurPhoto 1995年10月、東京の水曜午後6時半。アニメーションの歴史が永遠に変わった。 「新世紀エヴァンゲリオン」は、巨大ロボットと怪物の戦いという一見単純な筋立ての物語を装いながら、フロイト的精神分析と実存的不安、そしてアイデンティティー危機に揺れる日本社会のメタファーを融合させ、視聴者を驚かせた。それまでこの時間帯では、米国の人気アニメ「ミュータントタートルズ」が放送されていた。 エヴァン
住宅価格、生活費、金利上昇の三重苦が、東京の住宅購入予定者を悩ませている。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)が、このほど実施した調査でこうした実態が浮き彫りになった。 最近、住宅購入計画に変化があったか聞いたところ、回答者の36%が計画を「中断または延期する」と答えた。理由として、そのうち21%が「生活費の上昇」を挙げ、19%が「価格下落を待つため」、8%が「住宅ローン金利が下がるのを待つため」とし合計で48%に上った。 一方で、住宅価格やローン金利上昇の回避を理由に、購入を前倒しするとの回答が28%あった。
公明党の連立離脱を受け、臨時国会での首相指名選挙に向けた各党の駆け引きが活発化していた。衆院会派で35議席の維新が高市氏に投票すれば自民と計231議席と過半数の233に迫り、高市氏が首相に選出される可能性が高まる。自民、維新の政策協議がまとまるかが今後の政局の焦点となる。 社会保障改革、副首都構想 会談で高市氏は、連立政権樹立を含めた首相指名選挙での協力を吉村氏に要請。吉村氏が政策協議の開始を受け入れた。 吉村氏は、高市氏からは維新が重視する社会保障制度改革に賛意を得たほか、副首都構想にも同じ考えだとの表明があったことから、「政策協議を開始する土台はあると判断した」と説明した。 両党の間で隔たりのある「政治とカネ」を巡る問題についても政策協議の対象とする考えを明らかにした。維新は企業・団体献金の禁止を求めてきた。 これに対し、高市氏は維新について「基本政策はほぼ一致している」と記者団に語
Annealed neodymium iron boron magnets in a barrel at a factory in Tianjin, China. Photographer: Doug Kanter 中国がレアアース(希土類)輸出に対して大がかりな新たな規制を導入し、自国が支配する重要鉱物の世界的な流通を初めて本格的に統制しようとしている。米国が世界で金融支配力を駆使するやり方をまねている。 先週発表された新ルールでは、中国産の特定レアアースが微量でも含まれる製品を海外企業が輸出する場合、中国政府の事前承認が必要となる。 国外取引にも及ぶこの規制により、戦闘機から電気自動車(EV)に至る幅広い産業に不可欠な素材を巡るサプライチェーンをコントロールしようとする中国の意図が浮き彫りとなっている。 ギャブカル・リサーチのアーサー・クローバー、ライラ・カワジャ両氏は13日のリポート
米自動車ローン会社のトライカラー・ホールディングスと自動車部品メーカー、ファースト・ブランズ・グループの相次ぐ破綻で市場が動揺したが、米銀JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)の口からは、投資家を安心させる言葉は聞かれなかった。 ダイモンCEOは14日、業績が予想を上回る7-9月(第3四半期)決算発表後のアナリストとのオンライン会議で、「そうした事態が起きると、私のアンテナが反応する。言うべきでないだろうが、ゴキブリを1匹見たら、恐らく他にもいる。この件は誰もが警戒すべきだ」と発言した。 サブプライム(信用力の低い個人向け)自動車ローンを提供していたトライカラーに続き、部品メーカーのファースト・ブランズも破綻したことで、信用市場に衝撃が広がった。企業が過去最速ペースで借り入れに動き、投資家に大きな利益をもたらす状況での出来事だった。 ダイモン氏は「景気下降が起
中国は14日、韓国造船大手の米子会社への制裁を発表した。米国による中国海運・造船業界の調査への対抗措置だとしており、同日から実施する。追加の報復措置も講じる構えをみせており、今後予定されている通商協議を前に、米中両国による応酬が激しさを増している。 中国商務省の発表によると、制裁対象となるのはハンファオーシャンの米関連企業5社。個人・法人ともにこれら企業との取引が禁じられる。ハンファオーシャンは、韓国の造船会社として初めて米国の造船所を買収しており、米国への技術移転を目指している。 同省は今回の決定について、米国による通商法301条に基づく調査への対抗措置だと説明した。301条は外国による不公正な貿易慣行に対し報復措置を講じる権限を定めたもので、米通商代表部(USTR)はこれに基づき、中国の海事・物流・造船業界を調査している。 金融市場では米中緊張緩和への期待が後退する中、世界的に株安が進
オランダ政府は、同国を拠点とするが中国企業の傘下にある半導体メーカー、ネクスペリアを接収した。欧州がネクスペリアの技術への自由なアクセスを確実に維持できるよう冷戦時代の緊急事態条項を活用したが、中国政府の報復を招く恐れがある。 ネクスペリアは自動車や家電業界向け半導体成熟品で主要なサプライヤー。中国の電子通信機器メーカー、聞泰科技(ウィングテック・テクノロジー)が保有している。 だが、オランダの裁判所が9月30日付で、非常時に重要な物資へのアクセスを確保するため定められた物資利用法を発動したことを受け、政府は今回の措置をとった。物資利用法の一部は70年余り前の冷戦時代に制定された。 オランダ政府は12日遅くに発表した声明で、「ネクスペリアの製品が非常時に利用できなくなる事態を防ぐための決定だ」と接収について説明した。声明では触れていないものの、中国と米国およびその同盟国との間で、貿易摩擦が
【コラム】日本の教訓に学べ、米経済に迫るゾンビの影-シュレーガー コラムニスト:Allison Schrager 今後10年、米国経済は2つの大きな試練に直面する。ひとつは金利上昇、もうひとつは人工知能(AI)による産業構造の変化だ。いずれの課題にも共通して浮かび上がる処方箋が、「本来の市場水準を下回る金利を維持すること」だろう。 いわゆる「イールドカーブ・コントロール(長短金利操作、YCC)」と呼ばれるこの戦略は魅力的に映る。短期的には景気を押し上げる効果も期待できるだろう。だが、金利に人為的に手を加えるのは誤りだ。日本の経験が示すように、低金利を人工的に維持する政策は、短期的な恩恵を上回る長期的な代償を伴う。 金利の上昇がもたらす痛みは明白だ。米国では、新型コロナのパンデミック(世界的大流行)以降、長期債の利回りが上昇傾向にある。これにより、消費者は住宅ローンなどの債務負担が増し、企業
iPhoneや光通信向けなどさまざまな部品を生産するブロードコムにとって、OpenAIとの協力は急成長するAI市場に深く関与していく道が開けたことを意味する。今回の合意については、ブロードコムのホック・タン最高経営責任者(CEO)が9月の決算説明会で示唆していたが、それが確認された格好になる。 この発表を受け、ブロードコムの株価は13日のニューヨーク市場で一時11%上昇。同社にとって数千億ドル規模に上る新たな収入源が生まれるとの期待感が株価を押し上げているが、OpenAIは共同開発の資金をどのように調達するか詳細を示していない。投資家からの資金調達に困難はなさそうだが、OpenAIは多額の現金を燃焼し続けており、2030年前後までキャッシュフローはプラスに転換しないとみられている。 OpenAIはブロードコムとの合意に投資や出資の要素は含まれておらず、エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・
トランプ米大統領による関税措置のコストの半分以上を、米国民が負担する見通しだと、ゴールドマン・サックス・グループのエコノミストは指摘した。企業による値上げが進む見込みだという。 米消費者は年末までに関税コストの55%を負担する可能性が高く、米企業の負担分は22%にとどまると、ゴールドマンは予想。国外の輸出業者は価格を引き下げて関税分の18%を吸収し、残り5%は回避されるとしている。 価格転嫁には時間がかかるため、「現時点では米企業のコスト負担分がより大きいとみられる」とゴールドマンのエルシー・ペン、デービッド・メリクル両エコノミストは12日付の顧客向けリポートに記述。「最近発効した、また今後発効する関税が、今年初めに導入された関税と同様の影響を価格に及ぼす場合、最終的には米国の消費者が関税コストの55%を負担することになる」と続けた。 米関税措置は今年これまでに、個人消費支出(PCE)コア
人工知能(AI)が進化する中、米国でAIが代替できる職の雇用情勢が悪化している。特に22-25歳の若手への影響が大きい。 この状況を受けて、AIが若い人材のキャリアを断ち切ってしまうと警告する声が後を絶たない。入社後すぐに担当するレベルの業務がAIに奪われ、若者がキャリアを積み上げられる雇用にありつけないという。 しかし、必ずしもそうとは限らないようだ。 AIがエントリーレベルの雇用を脅かすという報道はあまりにも多い。もはや「常識」のように語られているが、新しい技術が最も悪影響を与えるのは若者だという経済法則は存在しない。むしろ逆であることが多い。私たちは数年後、いまの厳しい雇用情勢は一時的なもので、AIによってキャリアが台無しになったわけではなかったと振り返るかもしれない。 米リンクトインの共同創業者、リード・ホフマン氏はAIがエントリーレベルの職を奪うというのは「物理法則ではない」とポ
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