新型コロナウイルスの感染が広がり、全国の学校が一斉に休校してから2年が経ちました。その後も続くコロナ禍で長期にわたって制約のある生活を強いられている子どもたちに、何が起きているのでしょうか。休校中の…
新型コロナウイルス感染症対策本部の会合で、全国の小学校、中学校、高校、特別支援学校に休校を要請すると表明した安倍晋三首相(当時、中央)=首相官邸で2020年2月27日、川田雅浩撮影 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う2020年春の全国一斉休校の際、親が大学を卒業していなかったり、シングルマザーだったりする家庭の子どもが、学習支援を受けづらい傾向にあったことが、東京大大学院の中村高康教授(教育社会学)らの研究グループの調査で分かった。社会的に不利な立場に置かれている家庭の児童・生徒ほど、一斉休校の負の影響を強く受けていた可能性がある。 調査は、文部科学省の委託で21年2月に実施。全国の小中学校の小学5年と中学2年の各約9000人とその保護者を対象に、親の学歴や一斉休校時の家庭での学習状況などを各学校を通じて尋ねた。両親とも大卒▽両親のいずれかが大卒▽両親とも非大卒▽シングルマザーで大卒▽シン
インターネットを利用する人の数は世界で推計49億人に上り、新型コロナウイルスの感染拡大前に比べ急増したことが、国連の専門機関の調査でわかりました。 これは国連の専門機関、ITU=国際電気通信連合が明らかにしたものです。 それによりますとことし、2021年の世界のインターネットの利用者の数は推計49億人に上り、新型コロナウイルスの感染が拡大する前の2019年に比べ、およそ8億人増えました。 とくに感染が世界的に拡大した去年1年間の増加が顕著で、過去10年間で最も多かったということです。 これについて報告書は、新型コロナウイルスの影響で人の移動などを厳しく制限する「ロックダウン」などの措置がとられる中、自宅にいながら感染状況などの情報や生活に必要な物などを入手するために、ネットの需要が高まったことが要因だと分析しています。 一方で通信環境が悪くネットを十分に利用できない人が数億人いるほか、ネッ
ユニセフ(国連児童基金)は5日、新型コロナウイルスのパンデミックによって立場が弱く貧しい子供たちが精神的に大きな打撃を受けていることに警鐘を鳴らす報告書を公表した。そのなかで、各国政府は子供や若者の精神的健康を守るために多くの資金とリソースを投入しなければならないと訴えている。 ユニセフによると、今回発表された『世界の子供たちの現状(原題:State of the World’s Children)』は、世界の子供たちと若者の精神的健康に関する今世紀でもっとも包括的な調査だという。学校が休校となり子供や若者の生活を激変させたコロナ危機は、彼らの心の問題を明るみにした。 パンデミックが若者の精神的健康に与えた影響を完全に把握するには、数年を要する可能性があるという。子供や若者は、ロックダウンが始まり遠隔学習に移行したことで友人や日常生活から切り離された。両親や祖父母がコロナウイルスの犠牲にな
新型コロナウイルスの感染が子どもにも広がり、学校の休校や保育所の休園の動きも出る中、厚生労働省は、昨年度で終了した、保護者に有給休暇を取得しやすくする支援制度の再開を決めました。 この制度は、子どもの世話をするため仕事を休まざるを得ない保護者に法律上の年次有給休暇とは別に有給の休暇を取得させた場合、企業に賃金相当額を助成するもので、去年、全国で行われた臨時休校に合わせて導入され、昨年度いっぱいで終了しました。 しかし感染の影響が長期化し、子どもへの感染の広がりで休校や休園の動きも出ていることを踏まえ、厚生労働省は制度を再開することを決めました。 8月1日からことし12月までに、学校や保育所などが休みになったり、子どもが感染したりして、仕事を休まざるをえない保護者に有給の休暇を取得させた場合、企業に助成を行います。 企業がこの制度を利用しない場合でも、企業の同意があれば保護者本人が申請するこ
新型コロナウイルスの感染拡大で学校の休校や保育所の休園が相次ぐ中、仕事を休まざるをえない保護者への経済的な支援が不十分だとして大学教授や労働組合などが会見を開き、支援制度の見直しなどを訴えました。 オンラインで会見を開いたのは大学教授や労働組合、保護者でつくる団体などです。 厚生労働省は休校や休園で仕事を休まざるをえない保護者を支援するためことし4月、労働基準法の年次有給休暇とは別に有給の休暇を取得させた企業に、従業員1人当たり5万円を、1つの法人につき10人まで支給する制度を設けました。 しかし、制度の利用をためらう企業が多いとみられるほか、保護者は個人で申請をできないということです。 一方、ことし3月末で終了した別の助成金では保護者が個人でも申請でき、1人1日当たり1万5000円を上限に支給されていました。 このためこの助成金を改めて活用できるよう制度を見直すとともに、休校や休園のあい
全国社会福祉協議会(清家篤会長)は8月6日、厚生労働省に対して、新型コロナウイルスによる生活困窮者を対象にした新たな支援金の対象拡大や、受付期間延長などを求める要望書を提出した。コロナによる影響が長引く中、「現行の社会福祉制度では緊急時の支援機能が不十分だ」と強調。今後、非常時に備えた所得保障制度の創設も求めている。 2020年3月末から始まった生活福祉資金のコロナ特例は、延長を繰り返した結果、21年7月末までに250万件以上の申請があり、総額1兆円を超える規模に達している。そうした中、政府は8月までに特例が上限に達した人を対象にした生活困窮者自立支援金制度を創設。3カ月間にわたり単身世帯なら月6万円を支給し、返済は不要だ。 これに対し要望書は、締め切りが迫る新支援金の受付期間延長とともに対象拡大を求めた。生活を維持するには新支援金の額が不十分という現場の声も紹介し、生活保護や求職者支援、
政府が打ち出した、新たな給付制度と生活福祉資金特例貸付の延長。「給付要件が狭すぎて、目の前の困窮者に届かない」「貸し付け続行は、次世代に負の連鎖を生みかねない」。緊急小口資金の特例貸付を1995年1月の阪神淡路大震災で初めて行った経験がある兵庫県社会福祉協議会(神戸市)からは、こんな声が聞かれた。 ■貸し付けに紐づけない給付を 「帯に短し、襷に短し、でしょうか」 1世帯当たり最大30万円を給付する制度について、兵庫県社協の事務局次長、杉田健治さんはこう話した。そして続けた。 「給付を新たに行うこと自体は、よかった。ただ、緊急小口資金を借りていない人は対象外。総合支援資金も再貸し付けを受けていない人は受給できない。誰もが平等に利用できる制度になっていない。網の目から漏れる人が多く出てしまう」 福祉支援部長の荻田藍子さんも「支給の間口が狭い。200万円の限度額いっぱいに借りた人は、兵庫では、ざ
ことし2月の生活保護の申請件数は、1万7000件余りと前の年の同じ月より増えて、6か月連続の増加となったことが分かりました。 厚生労働省は「3度目の緊急事態宣言が出されるなど、状況はさらに深刻化するおそれがある」としています。 厚生労働省によりますと、ことし2月に生活保護が申請された件数は全国で1万7424件で、前の年の同じ月と比べて1309件、率にして8.1%増えました。 生活保護の申請件数が、前の年の同じ月より増加したのは6か月連続です。 前の年と比較した増加率は去年9月は1.7%でしたが、11月は2.7%、12月は6.5%、ことし2月は8.1%と大きくなる傾向にあります。 また、ことし2月に生活保護の受給を新たに始めた世帯は1万6518世帯と、前の年の同じ月と比べて1475世帯、9.8%増えました。 生活保護を受給している世帯は全国で163万7143世帯と、前の年の同じ月より0.3%
米国内の学校では、成績や試験の点数は、休校措置がとられた後に各地で目に見えて低下している。写真はオンライン授業を受けるリリアナさん。ケンタッキー州ルイビルで2月撮影(2021年 ロイター/Amira Karaoud) 米国内の子どもたち数百万人と同じように、ブロディ・コットン君も、1年以上、学校の教室に足を踏み入れていない。 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の大流行のせいで、ブロディ君は7年生としての1年間をカリフォルニア州カールスバッドの自宅のソファで過ごさざるを得なかった。そのせいか、「A」と「B」ばかりだった優秀な成績は、先学期は「D」を1つ、「F」を2つという残念な結果に終わった。 「F」の1つは、選択科目の「デザインとモデリング」だ。本来なら教室で実際に3Dプリンターを使ってみる内容になるはずだったが、自宅ではアイスキャンディの棒を使った模型を作るのが精いっぱいだった
“低所得家庭”の子ども約3人に1人が「学校外体験ゼロ」…なぜ企業が体験を“無料提供”? 子どもの「体験格差」解消へ専門家が考える効果&課題「“学び”だから社会で応援」 女性で政治家だから? “スッピン”写真に誹謗中傷…国民民主・伊藤たかえ氏が心中を吐露「ボキボキに折れますよ。人ですもん」 ポリハラ・票ハラの対策は?
「沢山の野菜、ありがとうございます。冷蔵庫がからっぽの状態が続いていましたが、いっぱいになり心もお腹も満たされました。冷蔵庫に食べ物が入っていると嬉しいです」 「お正月に食べることができると思っていなかった、おもち、おそば、新米に新鮮な野菜、子ど もたちの笑顔 そして”おいしい“のひとことで辛い心も苦しみも少しふっとびました」 これは、私が運営するNPO法人キッズドアが、日本全国の困窮子育て家庭970世帯に年末年始の食糧支援を行なった際、同封したはがきに綴られた保護者からの言葉です。まさか今の日本で満足にご飯も食べられない子どもがいるとは信じられない方も多いでしょう。しかし、現実は非常に多くの子どもたちが満足にご飯を食べられていません。 NPOでは新型コロナウイルスよりも以前から困窮子育て家庭への支援を実施しています。一見普通の、洋服や持ち物からは困窮には全く見えない子どもたちが、実は非常
東京都社会福祉協議会東京ボランティア・市民活動センターが児童養護施設退所者を対象にしたアンケートで、新型コロナウイルス感染症の影響で生活状況が悪くなったと答えた人が5割を超えたたことが分かった。調査にあたり同センターは、児童養護施設を通じて支援物資を送るプロジェクトも実施。「新型コロナという非常時で、施設出身者の厳しい生活実態がより顕著になっている」と指摘する。 調査は2020年5月、同センターが全国607カ所の児童養護施設に退所者への支援を呼び掛け、応じた187施設を通して実施。2509人にアンケートを送り1871人が回答した。 調査結果によると、新型コロナによる生活状況について「悪くなった」と回答したのは50%を占めた。 現在困っていること(複数回答)を聞くと、「将来への不安」(40%)がトップ。「現在の仕事」25%▽「衣食などの費用」24%▽「心身の健康問題」21%〓と続いた。 その
道の駅の駐車場を拠点に車上生活するジュンさん(仮名)=群馬県内で2020年12月15日午後2時47分、吉田航太撮影 夜の道の駅は、昼間とは違う顔を見せる。観光客や地元の買い物客が生み出す活気は消え、まばらな照明に浮かび上がる敷地に、休憩目的の車が時々滑り込んで来る。そんな駐車場の片隅に止めた車の中でひっそりと夜を過ごす人の存在を、これまで気にしたことがあっただろうか。 「家財道具一式を積んだ車がいる」「車の中で亡くなった人がいる」というニュースを、少し前に見たことがあった。新型コロナウイルス感染拡大の中、「あの人たちはどうしているんだろう」と、ふと映像が頭によみがえった。自分で茨城や静岡の道の駅を巡ってみると、同じようなことを各地で耳にした。 群馬県内、山のふもとにある小さな道の駅で、地元ナンバーの白いワゴン車で暮らすジュンさん(仮名・38歳)に初めて出会ったのは、10月下旬だった。まだ本
ユニセフ=国連児童基金は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、日本や欧米諸国などの先進国では、子どもの貧困が今後5年間は拡大前よりも深刻な状況が続くとした報告書をまとめました。報告書は、子どもの貧困に対する各国の財政支援が不十分だとも指摘し、子育て世帯への長期的な支援を求めています。 ユニセフは、OECD=経済協力開発機構やEU=ヨーロッパ連合に加盟する先進国、41か国における、新型ウイルスの子どもへの経済的な影響を分析し11日、報告書を公表しました。 コロナ対策 子育て支援などには2%にとどまる それによりますと、各国政府はことし2月から7月の間に新型ウイルス対策に合わせて10兆8000億ドル、日本円でおよそ1120兆円費やしたものの、このうちおよそ9割が企業や経済対策にあてられ、子育て支援などに充てられたのは2%にとどまったということです。 また、調査をした国のうちおよそ3分の1が子
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