刑務所や拘置所などの刑事施設で、新型コロナウイルスの感染者が相次いで確認されている。渋谷警察署の留置場では勾留中の男性7人が感染し、留置場は閉鎖された。 こうした状況を受け、NPO法人「監獄人権センター」は4月28日、刑事施設の収容者と職員の安全確保を求める声明を発表した。 法務省や警視庁、警察庁などに対し、(1)勾留取り消しや仮釈放制度を柔軟に活用し収容者などを釈放する、(2)電話など面会禁止に代わる外部交通手段の確保、(3)感染者に対する適切な医療の提供と感染の拡大防止、の3点を求めている。 センター代表の海渡雄一弁護士はオンライン会見で、「刑務所や拘置所には常勤の医師がいるが、警察留置場は医療体制が全く整っていない。医療空白状態の中での感染拡大が危惧される」と訴えた。 ●懸念される収容者の感染 収容者の感染リスクは海外でも指摘されており、BBCの報道(4月4日)によると、イギリスでは