里親の家庭に預けられた子どもの四人に一人に発達障害など何らかの障害があることが、厚生労働省の調査で分かった。養育中に初めて障害が分かり、戸惑う里親も少なくない。里親が養育しやすい環境づくりに向け、同省は二〇二一年度から、障害児施設などから専門家を里親宅に派遣し、支援するモデル事業を始める。 (五十住和樹) 「この子の愛情の入れ物は大きなざるになっている。その網目をどうにか小さくするのが私に課せられた役割かな」。埼玉県朝霞(あさか)市の江川千佳子さん(62)は、里親として十年前から育てている中学一年生の女児への思いを語る。