3分でわかる総合商社資源から小売りまで網羅、事業投資が成長の柱
就職活動の時期が早まっています。日経電子版では「3分でわかる 就活・業界研究」を連載します。就活を前に、志望業界や職種、働き方などキャリア観を考える上でのヒントをお届けします。 事業投資がいまや柱 総合商社は世界中に広がる情報ネットワークや流通網、事業ノウハウ、資金力などを生かして、食品からエネルギー、IT、金融など幅広い商品やサービスを取り扱う日本独特の業態です。財閥系の三菱商事、三井物産、住友…
抹茶が足りない。世界的なブームを受け、抹茶を含む粉末状の茶の2025年の輸出量は8月までに24年の年間輸出量を超えた。国内では緑茶用の茶葉から転作する農家が増えたものの、生産量も加工に使う機械も不足し供給が追いつかない状況だ。伊藤園は抹茶の調達専門部署を立ち上げた。確保に奔走する抹茶ラッシュが起きている。 「全く違う農作物」 「抹茶を作るあらゆる工程のモノが足りていない」。18年に茶の生産者など…
トランプ米政権による追加関税政策の衝撃が幅広い産業に広がっている。国内外の企業はどう対応しているのか。主な動きをまとめる。(随時更新) 4〜9月の動きはこちら トヨタ、米国生産車を「逆輸入」方針 トランプ大統領来日時に伝達 トヨタ自動車が米国での生産車両を日本へ「逆輸入」する方針を米国側へ伝える方向で調整していることがわかった。日米貿易の不均衡是正につなげる狙い。トランプ米大統領が27〜29日に来…
10月8日、横浜市で開かれたバイオ産業の見本市「バイオジャパン2025」。バイオ医薬品の開発・製造受託(CDMO)事業の世界大手、韓国サムスンバイオロジクスが開いたセミナーを訪れると、競合である富士フイルムグループの複数の幹部がプレゼンを熱心に聞き入っていた。 サムスンバイオは次世代のバイオ医薬品の1つである「抗体薬物複合体(ADC)」の受託に力を入れると説明していた。ADCはバイオ医薬品である…
アルミニウム圧延大手のUACJが世界各国の生産拠点でそれぞれの市場に適した供給体制を模索する。地域ごとに異なる飲料容器事情や米国の関税影響、電気自動車(EV)需要の変動などに柔軟に対応しようとしている。田中信二社長に戦略を聞いた。 ――売り上げの6〜7割を占める飲料缶向けの戦略は。 「当社は生産拠点で日本、タイ、米国を3極と呼んでいる。日本の国内市場では飲料缶は横ばいか右肩下がりだ。アルコール離…
使われずに放置される国産の木材を使い新規事業を始める中小企業がある。木そのものを揺らして音を出す独自の発想で音響機器を開発したり、履歴を細かく記録した良質な廃材だけを使用して宿泊事業を計画したりする。日本は国産の木材の利用が低迷し、空き家も社会問題になっている。小規模でも事業化できる強みをいかし、地域に眠る資源を再利用する。 「見えないところから音が出ていると不思議な感じがしたが、木自体が振動し…
国立競技場(東京・新宿)の呼称が2026年1月から「MUFG スタジアム」になります。三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)がネーミングライツ(命名権)を取得しました。最近は駅や歩道橋、風力発電所にも企業名を冠する動きが広がっています。マーケティング戦略として注目が高まる命名権の最新トレンドが分かる記事を集めました。(内容や肩書などは掲載当時のものです) 国立競技場の命名権、推定で5年間…
鉄道の乗車券が多様化するなか、JR西日本は交通系ICカードに加え、QRコード乗車券の普及に力を入れる。奥田英雄取締役は「2030年代にも新幹線や在来線特急にQR特急券を導入したい」と語る。海外などで導入が進むクレジットカードによるタッチ決済については「データをカード会社に手放すデメリットがある」と慎重な姿勢を示す。 ――JR西は段階的に磁気式乗車券を無くす方針です。 「足元の利用状況はICOCA…
日本は「収奪的な社会」に向かっている――。BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミストは、こう警鐘を鳴らす。2024年にノーベル経済学賞を受賞したダロン・アセモグル氏らは、経済成長の果実が富裕層に集中する収奪的な制度を持つ国家は衰退し、幅広い人が成長の恩恵を得られる包摂的な制度を持つ国が繁栄すると説いた。 日本企業は利益や現預金を積み上げ、株主への還元は右肩上がりに増やす一方、待遇で見劣りする…
イスラエルで特産品のマンゴーの価格が下落している。トランプ関税により米国での販売が難しくなったブラジル産マンゴーがイスラエル産の主要な輸出先である欧州に流入し、競争が激化している。パレスチナ自治区ガザでの戦闘によるイスラエル製品の不買運動も影を落とす。行き場を失ったマンゴーが国内にあふれている。 「今年のマンゴーはどの種類も例年の半額か、それ以下の値段になっている」。商都テルアビブで青果店を営む…
出版不況の逆風が吹く中、大阪市の出版社「ブレーンセンター」は今年、創業50周年を迎えた。これまでに発行した書籍は累計560点と決して多くはないが、商業主義に走らず、一度出版した本は決して裁断せずに最後まで売り切るという方針を堅持する。創業者で会長の稲田紀男さんは「100年後も残したい本を作り続けていきたい」と力強く語る。 いなだ・のりお 1950年3月生まれ。兵庫県出身。75年に友人と2人でブレー…

































































