経営再建中のシャープが、スマートフォンなどに使われる中小型液晶事業の分社化に向けた協議を主力取引先銀行と進めていることがわかった。 優良事業を分社化することで、他社との経営統合や提携など「攻め」の戦略を取りやすくなるため、液晶分野の業界再編につながる可能性がある。 銀行団との協議に合意すれば、5月に発表する経営再建策に盛り込む。 シャープや銀行団は今後も液晶を基幹事業と位置づけている。特に、スマホやタブレット端末は今後も需要が伸びると見込まれ、中小型液晶は将来性のある事業だ。液晶事業を分社化することで、本体の経営状況に左右されないで、単独で資金を調達しやすくなり、設備投資などに充てられる利点がある。 世界の液晶技術をリードしてきたシャープが液晶事業を分社化すれば、歴史的な転換点となる。