サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコによる12月の新規株式公開(IPO)は、当初の計画規模を大きく下回る見通しとなった。市場の価値評価は実力者ムハンマド皇太子が主張した2兆ドル(約218兆円)に及ばず、国内向け売り出しの上積みを迫られた。王室の力の源泉となってきた巨大国策会社の上場は様々な矛盾をはらみ、皇太子は統治をめぐる深刻なリスクをかかえこんだ可能性がある。11月半ば、アラムコのIP
【ワシントン=永沢毅】トランプ米大統領は6日、エルサレムをイスラエルの首都として公式に認め、米国大使館を現在のテルアビブから移転する準備に着手するよう国務省に指示したと発表した。これらの決定は「米国の国益」であり、イスラエルとパレスチナの中東和平の進展につながるとの認識を示した。一方、アラブ・イスラム諸国は一斉に反発し、抗議デモも広がっている。ティラーソン国務長官はこれを踏まえ、「直ちに移転の
【リヤド=岐部秀光】ムハンマド皇太子による大規模な汚職摘発で世界を驚かせたサウジアラビアが、対イランでも強硬な姿勢を打ち出した。イランを後ろ盾とするイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」を標的に、レバノンの政治に介入。イエメン内戦をめぐってもイラン批判の調子を強めた。自身が旗を振る「脱石油」改革が停滞するなか、国内外の「敵」との対立を演出し、求心力を取り戻そうという焦りがうかがえる。サウジによるレ
【カイロ=飛田雅則、イスタンブール=佐野彰洋】イラク北部のクルド自治政府で独立を問う住民投票の実施が25日に迫っている。弾圧されてきた歴史を持つクルドにとって独立は悲願で、賛成が多数となる見通しだ。国際社会はイラクを分裂させかねず、中東の新たな「火種」になると警戒。混乱すれば過激派組織「イスラム国」(IS)掃討後のイラクの戦後復興が遅れる可能性がある。
【ドバイ=岐部秀光】イラク軍が9日、過激派組織「イスラム国」(IS)から北部のモスルを奪還した。ISにとっては資金面からもイメージの面からも大きな打撃で、組織として終わりの始まりを迎えた。だが、対立と憎悪をまき散らした負の遺産はイラクの復興に影を落とす。窮地に追い込まれたISの支持者が各地で、劣勢を巻き返そうとテロを引き起こす懸念も残る。(1面参照)激戦となったモスルの住宅や公共施設は破壊され
【ドバイ=岐部秀光】5月19日投票のイラン大統領選で、一時は再選が確実視された穏健派ロウハニ大統領(68)が厳しい戦いを強いられている。トランプ米政権が強めるイラン敵視策が影を落とし、勢いづく反米保守強硬派の前検事総長、ライシ師(56)らが追う。結果は2015年に米欧などと結んだ「イラン核合意」の行方を左右し、中東の潜在的な地政学リスクを一段と高めるおそれがある。14日に立候補を届け出たロウハ
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