「太陽の光は神々からの贈り物です」 2018年10月3日の朝、孫正義は投資家の一団の前で上機嫌にそう話した。インドの首都ニューデリーの東郊グレーター・ノイダで太陽光発電についてスピーチをしたときのことだ。 暑い日で気温は35度になろうとしていた。ソフトバンクのCEOにとって、その日は単に暑いだけでなく、まぶしいほど明るかったはずだ。ソフトバンクをテクノロジーと人工知能(AI)の投資の分野で世界最先端の企業にする、という孫のビジョンが、グローバルなマネーの世界で注目の的となっていたからだ。 「この土地とこの太陽の光があるかぎり、皆さんに無料で電力を供給できます」 孫はそう述べて、インドの太陽光発電のインフラに最大で1000億ドルを投資すると約束した。電力の無償提供は25年後に始まるという。 同じ頃、ニューヨークでは、世界各地で事業を展開する急成長中のシェアオフィス大手「ウィーワーク」の共同創