経済産業省が電力大手に石炭火力など安価な電気の放出を求めるのは、大手の既得権にメスを入れるためだ。東京電力福島第1原子力発電所事故の賠償費負担の一部を新電力に切り替えるのをきっかけに、競争力のあるベースロードの電気を新電力に回して一気に競争を促す。(1面参照)4月の電力小売り自由化で300社を超える企業が参入したが、契約を切り替えた家庭の割合は3%強にとどまる。低コストの電気を大手が囲い込み、
経済産業省は電力自由化で参入した新電力が石炭火力や原子力など発電コストの安い電気を調達できるようにする。電力大手が新電力の需要の3割相当を提供し、代わりに東京電力福島第1原子力発電所事故の賠償費用のうち3兆円程度を大手と新電力の共同負担に切り替える。賠償による新電力の料金上昇を抑え、大手との競争を促す。(関連記事政治面に)電力市場の競争促進や原発事故の処理費用の負担を話し合う経産省の有識者会議
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