業績は好調だが、なにかがおかしいスズキが3月9日から国内で販売開始した小型車「バレーノ」は、インドで生産した逆輸入車だ。同社がインド製の自動車を国内で売るのは初めて。記者会見したスズキの鈴木修会長(86)は「インドで30年以上車を造ってきたが、ようやく品質が日本の工場の水準にまで達した。他の輸入車と同様に日本でも二重検査をしており、品質は全く問題ない。グローバル化とはこういうことではないか」と胸をはった。 自動車市場の成長が有望なインドで圧倒的なトップシェアを誇るスズキ。1983年から他社に先駆けて積極的に投資してきた努力が実った成果と言えるだろう。足元の業績を見ても2016年3月期の第三・四半期決算(2015年4~12月)では純利益が前年同期比28%増の1022億円となり、過去最高を更新。国内や東南アジアの不振をインドでの販売増が補って増益に貢献した。 業績は好調なものの、スズキの最近の