中国最大の証券会社、中信証券(CITIC証券)を親会社とする香港のCLSAは、若手バンカーの月給を平均30%引き上げる。2年にわたる人材流出の流れに歯止めをかけたい考えだ。事情に詳しい関係者が明らかにした。 昇給により投資銀行業アソシエーツの基本給は月7万5000-9万5000香港ドル(約105万-133万円)となる。社外秘の情報だとして関係者が匿名を条件に述べた。 関係者の1人によれば、入社1年目のアナリストは少なくとも40%の昇給で、月給が4万-6万香港ドルになる。証券会社の昇給としては、最近数年間で最大級だ。 中信証券は2013年にCLSAを買収。19年以降にリスクと報酬を巡る統制を強め、人材流出につながっている。