フランスはアルジェリアの植民地化をめぐる問題に取り組むにあたって、日韓関係を参考にすべきだ──。こう提言する報告書が、1月20日、フランスのマクロン大統領に提出された。 これは、歴史家バンジャマン・ストラによる「アルジェリアの植民地化とアルジェリア戦争に関する記憶の問題」に関する報告書で、マクロン大統領の求めに応じて作成されたものだ。 この提言ははたして妥当なものなのか。アジア史の専門家リオネル・バビッチが、フランス・アルジェリア関係と日韓関係の類似点を分析する。 フランス領アルジェリアと日本統治時代の朝鮮は似ている 歴史家バンジャマン・ストラによる報告書の特徴は「アジアへの寄り道」をしているところだ。日本が中国や韓国に対して謝罪をしても、その効力が限られていたことを踏まえ、フランスがアルジェリアに対して似たような「悔悟」の行為をする選択肢を排除しているのだ。 まずはこのようにアジアへの“