革靴離れ、スニーカー人気というファッションのカジュアル化が進んでいる。富裕層マーケティングを手掛ける西田理一郎さんは「ファーストクラスのラウンジにいるような富裕層も例外ではない。彼らは一見普通のスポーツウェアを着ているように見えるが、見る人が見ればわかるラグカジュに身を包んでいる」という――。 靴修理屋が淘汰されるワケ 百貨店の集客やインストアマーチャンダイジングの仕事を通じて、インバウンドの購買行動や売場効率を細かくみている際に、靴売場で「あること」に気づいた。伊勢丹メンズ館の靴売場は、いまだ世界一の売上を誇ってはいるが、ピーク時と比べると、試着する顧客の数はかなり落ち着いた印象が強い。 今、日本の百貨店の靴売場は、どこも厳しい状況にある。それは、元々革靴主流の品揃えが定番であり、スニーカー需要の拡大トレンドに上手く対応しきれずに専門店に顧客が流れていく潮流を防ぐことができなかったのが要