一般社団法人「あすには」の井田奈穂代表理事は17日の衆院法務委員会で、選択的夫婦別姓に関する参考人質疑で、同委での質疑を振り返り「改姓に伴うアイデンティティー喪失を軽視するような発言、『困っている人はいない。いても極めて少数』との発言がされている」と述べ、「大変残念。多くの当事者が傷ついている」と苦言を呈した。 「築いた名前の抹消に苦痛」法人は夫婦別姓を求める1000人超のメンバーや支援者で構成されているといい、井田氏は「ただ自分自身でありたいという切実な思いを否定し、大きな喪失感を与えてきたのが現行法だ」と指摘し、夫婦の片方が旧姓を失わざるを得ない現行の夫婦同姓制度を非難した。 井田氏も40代で再婚した当時、改姓を選ばざるを得なかった事情があったといい、「20数年働いて、信用、実績、資産を築いた名前を国に抹消されたことに大きな苦痛を感じた」と述べ、子供と一緒に2年かけて種々の名義変更を行